どこの世界にもハウツーが大好きな人はいます。個人的な感想ですが特に日本人には多いような気がします。「ハウツー」、言ってみれば基本はわかっていなくても簡単に物事をコンプリートしやすい技と言えるかもしれません。よくわからないことでも”言われたとおりにやれば”うまくいくのですからこんなに簡単な事はありません。子供の頃の受験勉強で言えば数学や物理の公式を丸暗記するようなものです。

理屈はわからないけど設問で与えられた数字(パラメーター)を丸暗記しておいた公式に当てはめればあっという間に答えが出てきます。それを解答用紙に書き写せば一丁上がりです。もっとも本人は「どうしてそうなるのか?」はさっぱりわかっていません。でもいいのです。日本の受験勉強なんてそんなものなんですから。

先日テレビで「人を上手に誉めるにはどうしたらいいのかやり方を教えてください」という視聴者からの質問に答える番組がありました。最近では「子供は褒めて育てなさい」と言われるようになったので、「どうやって褒めたらいいのかわからない」というママやパパが増えているようです。きっとこの人たちは”どうして褒めて育てるといい”のかを考えたこともないのでしょう。とにかくテレビやネットで言われた通りに褒めちぎって子育てすれば間違いなし!とそう思っているに違いありません。ウソでも根拠などなくてもどうでもいいのです。「テレビやネットにそう書いてあるから」という理由で何も考えずにそうしようとしているのでしょう。まぁ子供にしてみたら叱られてばかりいるより何をやっても褒められた方が居心地はいいし快適に違いありません。

しかし仮にそのやり方が結果的に正しかったとしても”そのやり方”に誠意はないし心もこもってはいません。人を褒めるときには相手に敬意を感じて尊敬したときだったり、相手の技術や精神に”自分が持ちたいと思っても持てないもの”を感じたりするからではないでしょうか?「口先だけの褒め言葉でも嬉しい」という人もいるでしょう。「私は褒められて伸びる」と信じている人には特に多いのかもしれませんが、そこには一かけらの真実もありません。言ってみれば全部ウソです。ウソで褒められることでも嬉しくなってしまうのは自分自身を騙そうとしていることにはならないのでしょうか?

これからあなたのことを尊敬もしていないけど仕方ないから褒めますよ

と言われてから褒められたとしても、嬉しくないどころか「バカにしてんのか、コノヤロー!」と言う気分にもなりかねません。そんなやり方のハウツーだけを覚えて他人を騙そうと言うのでしょうか?

”おべっかでも褒められたい”と思う人はそれで幸せなのだから他人がどうこういう話ではありませんが、オメデタい人だなぁと思ってしまうのはボクだけなのでしょうか?