日本語では50音という発音が知られているが、51番目にはとても重要な「ん」という発音がある。ケニアなどのアフリカ諸国では「ん」で始まる単語や名前がいくつもあるらしいが、日本語では一般に「ん」で始まる単語は見られない。

日本語の発音では、母音であるア行以外はそれぞれの発音が子音+母音で構成されているので発音した時の最終形の口の形は開いた状態になる。しかし「ん」だけは終始閉じた状態で発音される。これはおそらく「ん」は声帯を震わせた時に出る音の基本形で、口から息を吐かないで発音した時の大人のだと思っている。

だから多くの発音で人間のような言語を手繰れない動物たちの吠え声などは口を閉じたままでもそれなりに真似をすることができるというわけだ。もっともボクは発生のメカニズムについて学んだこともないので、この話はまったくの妄想でしかない。

今まであまり考えたこともなかったがモノの本を読むと、日本語で「ん」は母音+「ん」や、母音+子音+「ん」として使われ、文章の中で単独で使われることはなく、強いて言えば子音に分類されるべきものらしい。

だからなんだということもないが、普段何気なく使っている言葉や会話にも色々と人類の歴史や文化が隠れているのだろうと思うとそれだけで楽しい気分になれるのだ。