結論から言う。ズルする人は結局得をしない。大きなズルでも小さなズルでも同じだ。小さなズルをすれば小さな報いを受け、大きなズルをすれば大きな報いを受けるだけだ。

あなたは赤信号の交差点で待っている。まもなく青に変わろうかというときに信号が変わるのを待ちきれずに信号を無視してアクセルを踏み込む。一瞬遅れて信号は青に変わる。その間、0.5秒もない。そんな小さなズルをしても30センチも得をしない。「信号無視をした」という事実だけが残る。

30センチのアドバンテージはあなたにどれだけ得をさせるのだろう? もしかしたら目的地に0.5秒早く着くかもしれない。信号無視を10回繰り返せば5秒早く着くかもしれない。

果たしてあなたはその5秒間で何ができるのだろう?どれだけ得をしたのだろう?
黄色信号で横から突っ込んでくる車と衝突したかもしれない。黄色信号で交差点に侵入することは状況によっては法律違反ではない。しかし赤信号を無視することは明らかに法律違反だ。事故が起きればあなたに弁解の余地はない。法律の裁きを受け、損害賠償を請求され、免許は取り上げられるかもしれない。ほんの0.5秒得をしようとしてズルしただけなのに。

ズルをして得したと思っているのは自分だけだ。ズルは必ず誰かが見ている。誰も見ていないと思ってもお天道様は見ている。お天道様は自分の良心だ。中には良心の希薄な人もいるだろう。でも自分が嘘をついてズルした事実は自分が知っている。自分が本当は不誠実な人間だということを自分が自分に向かって証明している。

自分さえ良ければいいと思っている人は誰からも信用されない。自分さえ良ければ他人に迷惑をかけてもいいと思っている人に近づいてくる人はいない。それでも近づいてくる人がいたら、その人もズルをしようとしている人かもしれない。でも自分もズルしようと思っているなら同類だ。

誰からも信用されない人からは友達も離れていく。最後は一人きりになって「自分さえ良ければいいや」と思う。そこには自分しか残っていない。