エスカレーターは左側に立つ?

駅やデパートでエスカレーターを使うと、大抵の場合は右か左のどちらかに偏って人が立っている。片方に寄って立っていれば”急いでいる人”が空いている方を歩いてまたは駆け上がって通ることができるからだ。右に立つのが正しいのか左が正しいのか、以前は話題になったこともあったが、結局は関東以外では右側に立って左側を空けるのが”正しい”ということになったのだと記憶している。もっとも夕方の東海道新幹線・新大阪駅の上りホームに向かうエスカレーターではほとんどのビジネスマンが左側に立っている。まぁどうでもいいことだけど。

そもそも”急いでいる人”のためにどちらか片方を空けているのだとしたら、基本的に急いでいる人がほとんどいないと思われるデパートなどの商業施設のエスカレーターでも、片側を空けているのはどうしてだろう?習慣になっているから?そうかもしれないけど意味ないよね。

”渋滞の原理”を考えたことがあるだろうか?道路などの交通渋滞は一つの道路で一定時間に通れる車の数を上回る車が集中するから起こる。道路には一定時間に通れる車の量が決まっている。信号がなく一定のスピードで走っている車の列がある。時速は50km/h。1台の車の長さは5m、車間距離を50mとしたときには、55mの貨物列車が延々と連結されている状況で1時間に何両の貨物が目の前を通過するのかを考えてみればいい。50km/hは秒速約13.9mである。すなわち55mの列車が50km/hで目の前を通過するのに掛かる時間は約4秒ということになる。1時間は3,600秒だから1時間の間には900両が通過できるわけだ。元に戻って車に置き換えてみれば、5mの長さの車が50mの車間距離を保って時速50キロで走っている時、その道路を渋滞なく通過できるのは1時間あたり900台までということだ。それを超えれば積み残しが出てその分が渋滞となる。もっともこのときは車間距離が短くなるので発生する渋滞の数は”理論的には”、5m×(限界を上回った車の数)というわけだ。

このように輸送量というのは比較的単純に計算できる。車のスピードを全体的に上げれば輸送量は増えるし片側2車線にすれば輸送量は2倍になる。エスカレーターでも同じである。ラッシュアワーの駅のエスカレーターで片側を空けておけば歩く人がいるのでその車線(?)の平均速度は上がり全体の輸送量も増える。だからある意味では理にかなっている。

でもね、誰も駆け上がる人のいないデパートのエスカレーターではどうですか?片側2車線の道なのに1車線を規制して通れなくしているのと一緒じゃないですか?空いているなら別にかまわないけど、都会の混雑するヨドバシカメラのエスカレーターで、きれいに片側を空けておいてエスカレーター渋滞が起こっているのはアホやなぁと思うのは僕だけ?