子供の頃、「〇〇議員が汚職事件で逮捕されました」というニュースを聞くと、「ズルして”お食事券”をもらったから捕まったんだね」と思っていた。だから政治家はいつもおいしいものを食べてるんだろうなと思っていた。汚職事件だとわかったのは小学校の高学年になってからだったような気がする。

汚職事件では贈賄側と収賄側がいる。贈賄は自分が得するように取り計らってもらうことを期待してお金などを不正に渡す。一方で収賄は不正にお金を受け取ってお金をくれた人が有利になるように職権を使って手心を加えたりすることをいう。特に公務員や議員などの職務権限を持つ者がお金をもらって便宜を図ることを受託収賄という。

かつて総理大臣だった田中角栄も米・ロッキード社からお金を受け取って全日空や自衛隊に飛行機を売り込んだ罪で逮捕された。でも誰かに何かをしてもらうためにお金を使って買収するということは、ことの善悪は別にしてごく自然な行為だと思う。

最近では元農林水産大臣だった某吉川貴盛衆議院議員が鶏卵生産会社から賄賂を受け取ったとして東京地検から事情聴取を受けているので近いうちに鶏卵生産会社の元代表とともに逮捕されるだろう。

ここで面白いのが贈賄側が「違法性のある資金提供だった」と話しているのに元農水大臣が「なんの便宜も図らなかった」と主張した時だ。贈賄側がお金を渡して自分の利益のために”お願い”したのに受け取った収賄側が「何もしなかった」としたらそれは「詐欺罪」にならないのだろうか。

お金を払ってサービスを受けるのは普段の生活の中でも当たり前のことだ。しかしレストランでお金を払ったのに料理が出てこなければ普通の人は怒るだろう。いわゆる「やらずぼったくり」である。

今回は摘発された途端に自民党の役職をすべて辞めたり仮病(?)を理由に国会議員を辞職したりしているのである程度は腹を括っているのだろうがここで「何もやっていません」などと言ったら贈賄側も怒るのではないだろうか。

往々にして議員先生のお食事券、もとい汚職事件では収賄側が「やっていません」とシラを切るケースが多いが、そんな時に贈賄側が「詐欺罪」で収賄側を告発することはないのだろうかなどとくだらないことを考えている。