借家やアパートで暮らしている独居老人は多い。当然住んでいる家は賃貸なので定期的に賃貸契約を更新しなければならない。関東と関西では違いがあるので関西のことはよくわからないが、関東で部屋を借りる時には月々の家や部屋の賃料とは別に「敷金」というお金を払うことがほとんどだ。その他に「保証人」をつけることを求められる。

敷金は原則的には退去する時に戻ってくることになっているが、大抵の場合は「部屋が汚れているから壁紙を張り替える」だのなんだのといって使われてしまい戻ってこないことが多い。入居中に壁紙などが自然に汚れていくのは仕方のないことで法律上これは大家の負担で直すことに決められているのだが、大抵はなんのかんのと言われて戻ってこない。

まぁこの程度は「お世話になったから仕方ないね」と泣き寝入りをすることになるのだが、高齢になって問題になるのは「あなたは65歳以上になったからもう契約を継続できない」などと言われてしまうことである。契約ができないということはつまり「出ていけ」と言われるに等しい。高齢になって今住んでいるところを追い出されたら新しい住処を契約することができなければ家無しになってしまう。これは大問題だ。

ボクは30代の頃まで賃貸アパートに住んでいた。サラリーマンで収入もある程度保証されていたので契約には特に問題もなかったが、新たな契約のたびに「保証人をつけろ」と言われてこの先両親が死んだ後は誰に保証人を頼めばいいのだろうと不安になってマンションを買った。マンションを買う時には強制的に生命保険をかけられるが保証人は求められなかった。

公営の賃貸住宅などならそんな問題もないのだろうが民間では大家と不動産屋の言いたい放題だ。無理難題をふっかけられてもどうすることもできない。世間では「空き家問題」などがクローズアップされているが、”終の住処(ついのすみか)”を追い出されてしまった高齢者はどうやって生きていけばいいというのだろうか。