「マウンティング」と言う言葉をよく聞く。曰く、「あの人、すぐにマウンティングしようとするよね」「マウンティングがしつこくてうんざりしちゃう」。あまりいい意味で使われない言葉だ。要するに”つまらない自慢話”ってことだ。

マウンティングはマウント(=mount:騎乗する)からきている。犬やボス猿などの動物が相手の後ろから跨がるように抱きついて自分の優位性を示す原始的な行為である。当然ヒトにも同じような習性は強く残っており、「相手より優位に見せたい」「相手より強いと思わせたい」などの欲求でマウンティングを取ることはよくある。

ただヒトの場合には単に「抱きつく」ということはせず(する人もいるがそれは変質者と呼ばれる)言葉や行動を使ったコミニュケーションの中で行われることが多い。特徴としては、

 ・自己顕示欲が強く、周りから注目されたい人
 ・プライドが高く他人を見下して優越感に浸っていたい人
 ・自己中心的で他人の意見を受け入れられない人
 ・自分の方が強いことを常に確認しないと気が済まない人
 ・劣っている自分を他人に見せたくない人
 ・承認欲求が強く常に他人に褒めてもらいたい人

などが挙げられる。いずれにしてもあまり好かれる性格ではない。
しかしその方法は多岐にわたっていて、頼まれてもいないのにすぐに誰かにアドバイスしようとしたりするのもその一つだ。ファッションや髪型などのアドバイスをしてくるのは”自分の方が優れている”ことを自分自身で確認しようとする一種のマスターベーションでもある。

元々の性格が自分本位であり相手がされて嫌がることに思いが至らないので”自分よりも格下”だと思った相手には容赦ない言葉を投げつけたりする。だから自然と言葉遣いが汚くなったり毒舌を吐いたりする。

そして自己顕示欲が強くいつでも周囲の注目を浴びたがる。本当に自分が好きなものより高級ブランド品や有名レストランを好んだりする。そうすることで周囲から羨望の目で見られたいわけだ。

だからわかりやすく自分をアピールできるSNSへの投稿が多いのも特徴であり、その内容はほとんどが自慢話だったりする。また弱い自分や悪い自分を受け入れられないので素直に謝罪することができない。それがますます周囲の反感を買っていることに気付いていないのは本人だけである。

特に男性に多いのは、物事の本質ではなく見た目の勝ち負けにこだわったりするのも特徴の一つだ。何でもくだらないことで張り合ってくる。仕事の肩書や年収、子供の学歴など中身は何でもいい。そんな男性を見て「男ってどうしてすぐにペニスの大きさを自慢したがるのかしら」と言っていたのはアメリカのテレビドラマに出てきたセクシー女優だった。

さらに”自分は優秀な人間なんだから”何に対しても感謝の気持ちを示してもらおうとしたりする。だから何かをしてあげると「あれは俺がやってやったんだ」といつまでも恩着せがましく吹聴する。

結局のところ、それは”誰かにかまっていて欲しい”という幼児性を発端とするものではないかと思っている。しかし単なる寂しがり屋なら可愛げもあるが、すぐにマウンティングしようとする人を好ましく思う人はあまりいないと思うのだ。