ナニも、アレも…

通勤途上とおぼしき車の中。助手席に秘書らしき男性がまだ半分目が覚めずに乗っている。そこへ後部座席の重役とおぼしきのが今日のスケジュールをいろいろ指示する。「アレをナニしてな、ナニをアレして」。必死に聞いている秘書の顔に男の声で、

「ナニも、アレも、全て読み取ろう!」

秘書氏が己の顔に男性化粧品をバンと叩きつけて商品名が画面にバンと出る。かつて流れていたある男性化粧品のCMだ。

誰かから指示を受けるのはほんのわずかな時間だ。しかし指示を受けてから資料を集め、段取りを考えて関係者全員に連絡して依頼して、それを取りまとめて実行して最後の報告をするまでには指示を受けた時間の何百倍も何千倍もの時間がかかる。

そして”アレ”や”コレ”がナニを示しているのかを勘違いしてしまったら最後の結果はとんでもなくアサッテの場所に着地するしそれにかかった時間は無駄になる。だからこそ指示は短く簡潔でありながら的確で正確でなければならない。言い間違えは許されない。ましてや「ナニを言いたいのか分からない」などというのはもはや指示ではない。

ところが世の中では「アレ、どうなってる?」「ソレ、いい感じでやっといて」などと”指示したつもり”になっている人のなんと多いことか。確実な指示をするためにはインプット(入力)とアウトプット(結果)を正確かつ確実に定義しておかなければいけない。”どうやってやるか”は、新入社員ならいざ知らずある程度の経験がある人なら”その人が一番効率的だと思う方法”に任せればいい。

しかし何かを指示をするなら最低でも「どんな成果をいつまでに求めているのか」を示さなければいけない。でも気がつくとつい「アレやっといて」などといい加減なことを口走ってしまう癖は現に慎まなければいけないと自戒するのだなぁ。

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