本音とタテマエ

「ステルス値上げ」という言葉を聞いたことがあるだろうか? 食料品や調味料などの価格はそのままに内容量を減らすという、消費者に値上げを悟られないようにする実質的な値上げのことをいうらしい。

どうしてそういうやり方をするのかとメーカーに質問すると

「昨今の糖分の摂取を控えようとする傾向に応えた」
「多くの女性のダイエットしたいという要望に応えた」

などともっともらしいことを言っているが、ダイエットや糖分の摂取を控えようとすれば自分で食べる量を減らせば済むだけの話であってそんなことまでメーカーに考えてもらう必要はない。それでも食べ足りない人は、一袋の量が少なければもう一袋を開けて以前と同じ量かそれ以上を食べることになる。結局消費者にとっては他ならぬ値上げでしかない。

そんなことにまで本音とタテマエを持ち出して言い訳をしようとするのはどういうことなんだろう。そもそもそんなメーカーのタテマエ論に騙される消費者がどれくらいいるというのだろう。なぜ正直に「値上げします。ごめんなさい!」と言えないのだろう。

そんなことをするから誰からも信用されなくなるのだということがまったくわかっていない。すぐに誤魔化そうとするのはどこかの国の政治家や官僚を見ているようだ。誠実さを微塵も感じられない人間の言う事など信用できるわけがない。マスコミの世論調査でも政権を支持しない理由として上位に来るのは必ず「人柄が信用できない」なのだ。

ここ数年で気になっている値上げは近所の肉屋とスーパーで売っているゴマ油である。肉屋では数年前までグラム280円だった牛ハラミ肉が今では350円になり、スーパーで1本250円だったごま油は400円近くになった。これはどちらも直接的に”見える値上げ”だが、バターやチーズは一時期騒がれた牛乳不足以来、品不足と矮小化と値上げのトリプルパンチから元に戻っていない。

10年ほど前から家計簿をつけているがその中の食費は1ヶ月に1万円も増えた。贅沢品や嗜好品の購入を極力控えたにもかかわらずである。もっとも”もやし”のように「この値段で生産者は暮らしていかれるの?」と思うようなものがないわけではないので、我が家のもやし消費量はうなぎ上りである。もやしはうなぎ上りだがウナギは10年近くも食べていない。もっともうなぎを食べなくても生きていけるからノー問題だ。

それでもたまには美味しいチーズを食べながら好きなワインを飲んで至福のひとときを過ごしたいなぁと、これっぽっちも思わないほど禁欲的な生活をしているわけでもない。

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