高校1年生の時、同級生に「ギャボ」というあだ名の女の子がいた。ギャボとは変なあだ名だが、ある日急に本人が「私のことはこれから”ギャボ”って呼んで」とみんなに触れ回ったのでそれからはギャボになった。どういう経緯だったのかはわからない。

NHKの「ガッテン!」が再放送をしていた。コロナ対策で番組の収録ができないのだろう。テレビ各局はどこも同じような状況になっている。再放送と出演者のネット出演が大盛況だ。そういえば東日本大震災の時も番組のスポンサーが自粛ムードに乗っかってCMの放映を辞退したために

♪ポポポポーン♪

という公共広告機構(AC)のお知らせばかりが流されていたっけな。ガッテン原理主義者のボクは過去にやった「ガッテン!」の放送はほぼ全てを見ている。だからこの回の放送も見たことがあるのだが、過去の番組の再放送を見ていると司会者の小野アナウンサーが妙に若かったりして別の意味で楽しめる。

そしてこの回のテーマは「ハッピーホルモン」だった。相手の体に触れる「タッチケア」をすることによって脳内にハッピーホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が増えて幸せな気持ちになるというのだ。幸せな気持ちは体にも影響を与えて、膝や腰の痛みが改善したという話もあるらしい。薬を使ったりすることなくハッピーな気持ちになったり痛みが緩和されるのならそれに越したことはない。

そこで同級生だったギャボだ。そういえば休み時間に教室で彼女がそんなことをやっていたのを思い出した。これまたある日突然、「私は体に触れるだけで痛いところを治せるんだよ」と言い出した。そこでクラスメイトがかわるがわる彼女に施術を受けてみることになった。みんなの前で被験者を椅子に座らせたり教室の机を並べてその上に寝かせた。その状態で腕や肩、背中を触ったりさすったりするのだ。すると何人かの女の子(当時のJK)は「なんだか気持ちよくなった」とか「肩こりが治った」などと言い出した。

そこで試しにボクも何度かやってもらったが、正直なところ効果は全く感じなかった。もっともまだ10代で体はどこも痛くなかったし、田舎の学校だったのでノホホンとしていてストレスもなく何の心配も悩み事もなかったのだからどこも良くなりようがない。でもここで波風を立てるのも(高校生ながら)大人気ないと思って「何だかスッキリして体が軽くなった気がする」などと言ってお茶を濁していたのだった。

それはそれで悪い対応ではなかったと今でも思っている。ギャボがやってくれた施術によってみんなが幸せになって、ギャボ自身もみんなを助けたということで幸せな気持ちになれるのならみんながハッピーホルモンの恩恵を受けたことになるのだ。