”おくるみ”といっても赤ちゃんを包む布ではありません。ファストフードのハンバーガーが包まれている紙の包装のことです。1個が1000円も2000円もする超高級ハンバーガーは別として街で見かける数百円のハンバーガーは薄い紙の包装紙で包まれています。あなたはこのハンバーガーを食べる時にはどのように齧りつきますか?全部を包装紙から取り出して直に手掴みしますか?それとも包装紙を半分めくって齧りつきますか?

多くの、いやほとんどの日本人は半分紙に包んだまま食べていると思います。バーガーショップや街中で見かける日本人は例外なくそうしています。一方でガイジンは中国人や韓国人を含めてそのほとんどが包み紙から全部取り出して包み紙などすぐに捨ててしまい、直に手掴みで指先をソースでベタベタにしながら食べているのです。これはボクの知る限り50年前から変わっていません。当時テレビで放送していた「奥さまは魔女」のサマンサだってダーリンだって手や口の周りをケチャップでベタベタドロドロにしながらハンバーガーやホットドッグ、ピザにむしゃぶりついていました。

その光景はまだ子供だったボクから見ても「汚ねぇなぁ」と思ったものです。せっかく紙に包んであるならそれを使ってもっと綺麗に食べればいいのにと思いませんか?日本人からしてみると直に手掴みで食べるものといえばおむすびか焼き芋くらいがせいぜいで焼きトウモロコシだって芯に割り箸を刺して食べる人もいるほどです。普段の食事を箸を使って食べる文化のある日本人にとっては食べ物を素手で食べることには強い抵抗感があるのではないでしょうか。

それに引き換え東南アジア諸国や中央アジア、インド半島、中東、北アフリカなどでは現在でも素手で食べることはごく普通であって、西洋はイギリス、フランス、ドイツなどでもマリー・アントワネットが18世紀にハプスブルグ家からナイフやフォーク、スプーンを使う文化を持ち込む以前は手掴みで食事をしていたことを考えれば、1000年以上前から箸を使っていた日本人の感覚とは相入れないのも不思議ではありません。

日本人が紙に包んだままハンバーガーを食べるの見たガイジンが奇異な光景だと言っているのを聞きます。中国や韓国も含めて海外では例外なく包み紙を捨て去って手をソースでベタベタにしながら食べるのが普通なのだといいます。中国や朝鮮半島の人も古くから箸を使って食事をしていたのに不思議な気もしますが、彼らの国は1970年代になって初めてアメリカ経由で急激に欧米化されたことを考えるとハンバーガーなどを旧来の食事とは別のものとして考えたのではないかとも考えられるわけです。日本人にとって食事は座って食べるのが作法だとされていた中で平成になって初めて「食べ歩き」が急激に浸透したように…。

日本人は食べるときにソースなどで手を汚すことを極端に嫌がるのにはそんな背景があるような気がします。一方でガイジンは、食べ物を指で直接触った方が旨くなると言っている人が多く、ソースや油でベタベタになった手をどうするの?と尋ねると「汚れた指は舐めればいいんだよ」というのです。欧米では「指を舐めたくなるほど美味しい」という言葉もあるといい、美味しかったことの表現に指を舐めて見せるというのですから驚きです。

モスバーガーなどではハンバーガーを包みのまま食べるのを基本として考えられています。もし包みから出して食べようとすれば美味しいソースの半分以上は溢れて下に落ちてしまうでしょう。ボクも最後に袋状の底に溜まったソースを舐めてしまうのですが、これが日本人風の美味しさの表現ではないかと思っているのです。