鬼気迫るPDCAサイクルの現実

もう20年以上も前になるが、夜になって急に歯が痛み始めた。それはもう突然のことだった。虫歯?虫歯?虫歯?
子供の頃からさほど虫歯に苦しんだことはなかったので”あの”痛みは人生で初めての経験だった。
時刻は午後9時。歯医者は既に終わっている。市の救急医療センターに電話をかけてみるが誰も出ない。万事休す、最早どうすることも出来ない。

「明日の朝、歯医者が開くのは何時だろうか?」
「朝の9時には始まるだろうか?」

朝の9時までにはあと12時間だ。布団をかぶって猛烈な痛みを堪えながら朝になるのを待った。1分、いや10秒経つのももどかしく思われた。時計を見るとさっきからまだ3分しか経っていない。これでは朝を迎える頃には”痛み死に”するのではないかと思われた。
一睡もできないまま朝の5時になった。あと4時間だ!頑張れ、オレ!

それからボクは3ヶ月に一度の頻度で歯の健康診断を受けている。特に痛むところがあったり気になるようなことがなくても1時間ほどかけて歯科検診を受けている。検診では虫歯などの異常がないかどうかを診たあとに歯石などが付いているところをきれいにしてもらう。

聞いた話だが、歯石が付いているとそこから歯槽膿漏(しそうのうろう)などの歯周病になりやすいのだという。歯周病になればいずれは歯が溶けてやがては抜けてしまうことになる。できることなら入れ歯にはなりたくない。歳をとっての老眼は避けられないが入れ歯は努力次第で回避することも可能だ。

最近は衛生士さんに歯の磨き方を指摘されることが少なくなってきた。ボクは子供の頃から歯石が溜まりやすい体質だった。小中学校の頃の集団歯科検診では毎回「歯石が溜まっています」と指摘されていた。毎朝毎晩の歯磨きは欠かさなかったにもかかわらずだ。今でも3ヶ月経つと歯の裏側の歯茎の周りに歯石が付いていないわけではないが、衛生士さんによれば歯磨きで完全に何とかなる場所ではないので「歯科検診の時に取りましょう」ということになっている。そして「歯磨きは今のやり方でいいでしょう」と言われるようになった。

1.指導される→2.言われたとおりにやる→
3.やり方が悪い→4.歯石が付く→5.3ヶ月に1度確認する→
6.指導される→7.歯磨きを改善する→2.に戻る

いわゆるPDCA(PLAN→DO→CHECK→ACTION)サイクルだ。計画を立ててから行動に移し、やったことをCHECKして”見える化”することでやったことの成果がわかる。それによって悪いところがわかって改善する糸口が見える。

CHECKしなければやったこと(改善したこと)にどの程度効果があったのかがわからない。やりっぱなしでは意味がない。そしてサイクルを”やること”だけではなくサイクルを廻し続けることにこそ意味がある。よく言われることだがカイゼンに終わりはない。

朝9時になって駆け込んだ近所の歯医者では予約もなかったのにすぐに治療をしてくれた。ほんの5分ほどの治療で悶絶するような痛みがフッと消えた。医者のありがたみをこれほど感じたことはない。

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