食べることは悪いこと?

以前から「炭水化物食べないダイエット」や「タンパク質食べないダイエット」などと〇〇食べない系ダイエットが星の数ほど紹介されてきた。数々のダイエット法を試してきたツワモノも多いと思うがその効果の程はいかがだったのだろう。
というのは今回のテーマではない。

成人病予防でもメタボ改善(ダイエットみたいなものだが)などなど、ボクもテレビの健康番組など見るとすぐにいろいろ手を出す質である。去年辺りから「低糖質ダイエットもどき」のために夕食ではお米を食べないようにしてきていた(昼は普通に食べてます)が当初3~4キロ減った体重もすぐに底を打ち、今では数百g程度の変動の範囲内の数字を1年以上もキープしている。もっとも毎晩欠かさず焼酎とはいえ飲んでいるので減るわけもないのだが、自分ではこのあたりが一番体調もいいので気にしないでいる。もっとも最近では夕食時にも多少はお米を食べるようにしているがやっぱり体重は変わらない。

目的がダイエットでも健康維持であっても”食べない”ことが良しとされ、食べることを絶対悪のように考える風潮が根付いて久しい。テレビを見ても雑誌を見ても、食べることが病気の元でもあるかのような論調ばかりだ。でも言っておくが人間は食べなければ生きてはいけないのだ。それまで普通に生活していた人ならたちどころに死んでしまうことはないが、食べなければ身体は確実に弱っていく。
食べることが悪いのではない。食べ過ぎることが悪いのだ。

人が食べる食べ物の中には糖質やタンパク質を始めとして様々な栄養素が含まれている。中には水だけ飲んで栄養素はすべてサプリメントで摂取するのがいいというような極端なことを言う人がいるが、果たしてその人は人が生きていくために必要なものをいくつ知っているのだろう。
食品アレルギーがあるから卵は食べられません、小麦粉は食べられませんという人は最近では珍しくない。しかしアレルギーは免疫反応であって体に必要な栄養素とは関係がない。身体が必要なものはアレルギーが起きない別のもので補う必要がある。

昭和20~30年代は戦後の食糧難による、カロリー自体が足りないという栄養失調が多かったというが、今ではダイエットやそれに伴う拒食症、成人病予防のためを考えての過度の節食による新型の栄養失調が増えている。

バランスを考えた食事を作って食べるのだが、いかんせん食べる量が少なすぎるので生きていくのに必要な量を確保できないという。毎回の食事も食材をバランス良く使って品数も7~8品と用意するのだが実際に食べているのはその中から一口ずつだったりする。
具体的には亜鉛やカリウム、マグネシウム、リン、カルシウム、鉄などが足りていないことが多いが、その他にも必要な栄養素は驚くほど多いし、まだ生物学的にも良くわかっていないところが多い。

テレビや雑誌では「視聴率が取れるから」「雑誌が売れるから」としきりに健康番組やダイエット特集が組まれる。
日本人は概して多民族と比べて痩せていて体格も小さい。だから今までは摂取量が多少少なくても持ちこたえてきた部分もあるが、体格が小さいということは身体の中に蓄えられている量も少ないということだ。一般に子供が病気になると容態が急変することが多いのも身体の小ささに依るところが大きい。必要なものが枯渇した途端に急激に具合が悪くなるのだ。

実際に、血液中の糖分が多くなりすぎた時には膵臓でインスリンが作られて血液中の糖分を減らすような仕組みを我々の身体は持っているが、膵臓でインスリンを作るには亜鉛は欠かせない。だからといってサプリで亜鉛を摂ればそれでいいというわけではない。私たちが普段食べている食べ物にはどれだけの成分が入っているのかご存知だろうか。その中には身体に何の効果ももたらしていないと考えられている成分もあるが、本当に何の働きもしていないのかどうかは今の科学ではあまりわかっていない。

今まで何度か書いてきたことだが、経営も健康も全てのことはバランスが重要でバランスが崩れれば経営は傾き健康は害される。必要なものだからといってたくさん食べればいいというものではない。取りすぎると害になる物質だってある。塩分は生きていくためには絶対に必要だが取りすぎれば病気になる。程よく食べることが大切だ。

今は科学の進歩で昔よりも身体の仕組みがわかってきた。だからといってテレビなどで簡単に得た知識を鵜呑みにして安易な健康法に走ることは慎むべきである。マスコミなどで報道されることには必ず裏がありカネが動いている。都合のいい一部分だけを見せているに過ぎない。ウソを言うことは厳に責められるべきことだが”わざと言わない”ことも褒められたことではない。
大切なことは自分の頭で考えて判断することだ。