人の心を動かす6つのやり方

前回は、人は「欲しい」と思わなければ買わない、という話をしました。
昔からよく言われる「馬をムリに水辺に連れて行くことは出来るが、ムリに水を飲ませることはできない」という話です。
人の習性として6つの行動様式の話もしました。そして今回は人の感情に訴えかける方法です。これにも6つのトリガーがあるといいます。それは、

 1.恐れ・恐怖に訴える
 2.罪悪感に訴える
 3.怒りの感情に訴える
 4.独占・排他性に訴える
 5.救い・救済を求める感情に訴える
 6.お世辞…(笑)

 1.の「恐れ・恐怖」はTVなどでもよくやってるテですね。
  「…このまま放っておくと、大変なことになりますよ」的なやり方です。
  あなたの健康が蝕まれている、あなたの仕事は近い将来になくなるかもしれない、
  などなどネタはいくらでもあります。
 2.の「罪悪感」はユニセフや赤十字などの寄付金や義援金の募集などでもよく使われていますね。
  「あなたの300円でアフリカの飢餓に苦しむ子供10人の命が救われるのです」。
  言外には(あなたが寄付しないことは10人の子供を見殺しにするのと同じです)という意味を匂わせています。
  うまいやり方です。もちろん寄付することは崇高なことですから「いいことをしている」という自己満足にも繋がります。
 3.の「怒り」は不正や怠慢などで「国民の血税がムダになっている」「政治家がまたワイロを…」などと
  大げさに煽って焚き付けるなど、ニュース番組やワイドショーで多用されています。
 4.の「独占・排他性」はこれまでの直接的な感情とはちょっと違って「あなただけに…」「今回だけ特別に…」など、
  得をしたい心をくすぐるやりかたです。自分だけが特別扱いされると、やっぱりうれしいですもんね。
  有名な例ではアメリカン・エキスプレスカードの「率直に言って、アメリカンエキスプレスは一般人のためのカードではありません」などです。
  AMEXの対極にあるのは、やっぱり一般人のためのVISAカードですよね(笑)
  両方持っている人はわかると思いますが、使い勝手なら圧倒的にVISAの方が便利だし会費も安い。
  でもアメックスは「あなたのような特別な方に持っていただきたい」と囁きかけるわけです(笑)
 5.の「救い・救済」は簡単です。「あなたを助けてあげますよ」そう言われれば誰でも「助かったぁ」と思うじゃないですか。
  例えばなかなか成績の上がらない営業マンが「もっと簡単に売りたいけど、どうしたらいいか分からない営業マンへ」
  という本を書店で見つけたら思わず手にとってみたくなると思いませんか?
 最後の6.は説明もいらないと思います。褒められて怒る人はいません(笑)

本屋に行って本の名前などを眺めていると大体がこのどれかに当てはまります。
実際に中身を読んでみると身のあることが何もない、なんてこともありますが、ウソはいけませんね。信用をなくすだけです。
一度なくした信用はまず戻ってきません。

こういった方法で感情に訴えかけると「欲しい!」「買わなきゃ!」という気持ちのスイッチが入るわけです。
でも普通の人はそこですぐに買っちゃったりはしませんよね。
「本当に必要なのかな?」「今買う必要があるのかな?」と少し冷静になって考えてみるわけです。
でも気持ちは「欲しい!」に傾いていますから、買わなければいけない理由をいろいろ考えるわけです。
「人は感情でモノを買い、それを理屈で正当化する」と言われる所以はそこです。

これらを使った具体的な例はまた後日に紹介しますが、
次回はマーケティングの重要な要素でもある顧客との関係性についてお話してみようと思います。
これは比較的高額な商品やサービスを売っている方には参考になる話だと思いますのでご期待ください。
もちろん商品の価格に関係なく使える社会心理学に基づいたセールスの方法ですから
話としても面白いと思いますよ。