累計感染者数

コミニュケーション

新型コロナの感染拡大では毎日の新規感染者の確認数と、今までの累計感染者数が発表されている。他にも色々と発表されている数値はあるが、検査した日と行政に連絡が来た日がズレていたりFAXや電話などで連絡したりしているらしく、細かい数値の増減などは変動の範囲内であまり役に立たないと思っている。

そんな数値の中で「意味あるの?」と思っているのが「累計感染者数」だ。累計だから感染が日本で初めて確認された1月あたりからの新規感染確認数を単純に累計したものだと思われる。つまり今までに感染が確認された人全員の人数ということになる。どういうことかといえばこれは「現在の患者数」とは全く違う。

過去に感染が確認された人であっても、中には不幸にして亡くなった方もいる一方でほとんどの人はもう治ってしまっている。例えば東京都の場合、8月末時点の累計陽性者数は2万人前後だが、そのうち入院したことのある人が約1300人、自宅やホテルなどで療養したことのある人が約700人、亡くなった人が約350人、退院した人の累計が約17000人、その他調整中(これがよくわからないのだが)の人が約500人ということになっている。

つまり数字だけで見れば純粋な患者数は2700人くらいということになる。テレビなどではやたらと”専門家”が出てきて「医療崩壊」の危機が叫ばれているが、この中でも無症状や軽症の人がほとんどな訳で、高度な医療を必要とする人がどのように推移しているのか、それに対応できる医療機関の病床数がどれほど逼迫しているのかといった肝心な数字は散発的にしか語られない。

いったい国や行政が累計感染者数を毎日発表することにはなんの意味があるのだろうか。もしかしたらこれは政府や医師会のプロパガンダなのではないかと疑いたくなる。「どうだ日本はこんなに感染した人が少ないんだぜ、すげーだろ」と欧米人に自慢するためなのか、「今までこんなにたくさんの人が新型コロナに感染してるんですから怖い病気なんですよ」と無意味に国民を怖がらせようとしているのか。

少なくともこれは毎日発表する数字ではないように思う。ちょっと前から産業界や経済界などで流行り始めた「見える化」という言葉にすらなっていない。訳のわからない数字だけを羅列してわざと数字を一人歩きさせ、政治家や政府、行政が自分に都合のいいように国民をケムに巻いているようにしか見えない。

あらゆる点で「ゴマカシ政権」だった安倍内閣を葬り去ったのだから、次の人にはせめて「見える化」というものを少しは心がけてもらえないものだろうか。たぶんまたダメなんだろうなぁ。

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