テレビを見ていたら「Inputを増やせば人生が変わる」、というようなことを日経電子版のCMが言っていた。365日分のInputは大きな差になる、とも言っている。確かにInputがなければ生まれるものも少ない。知識の源泉はInputだ。でもInputだけを増やしても、それをネタに自分で考えてOutputしなければ何も変えられない。他人から得た知識は所詮他人の知識でしかない。
若い頃に本を読んだり習い事をするのは自分の知識を増やすために必要なことだ。学校に通って勉強したり音楽を聴いたり絵を描いたりすることでも、経験という財産も含めて自分の中に何がしかの知識が残る。少しでも広く世の中を知ることはその後の人生の糧になる。自分の中の知識という財産を燃料にして頭で考えたり行動する力は生まれてくる。燃料がなければ何も考えたり動かしたりすることはできない。
そういう意味で日経電子版を定期購読して読むことには意味があるかもしれない。でも「ただ知っただけ」では宝の持ち腐れだ。せっかくの燃料も火をつけなければただの臭い石や液体に過ぎない。火をつけて燃やすことで化学反応が起こって役に立つものになる。
だから日本経済新聞社は「日経電子版を読むと知識が増えます」と言うだけでは不十分だ。「増えた知識をうまく使ってあなたの人生を豊かにできます」まで言ってこそ話が完結する。知識ばかり溜め込んで燃やすことを知らないでいる人は人生の半分を無駄にしていると思う。
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