『令和』の経済効果

「経済波及効果」という言葉は聞いたことがあるだろう。社会でオリンピックなどのアクションが起きた時に、新たに発生した需要(消費)がまた別の需要を生むように連鎖的に発生して、それら全体でどれだけの需要を生み出したのかということだ。これを計算するためには指標となる”産業連関表”というものがあって、一つの産業(例えば二次産業)で新たな需要が発生した時に他の産業(例えば三次産業)ではどれくらいの波及効果が見込まれるのかを一覧にしたものである。

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さらば資本主義

「アベノミクス」と自称するお手盛りの経済対策がある。その中には「三本の矢」があってそれは金融対策、財政対策、成長戦略なのだが、自分では「素晴らしい成果が出た」という割には国民のほとんどがその成果を実感できず生活も何ら改善していない。これはいわゆる経済の「プラシボー効果」で、効きもしない薬を飲ませて”症状が改善した”と国民に思い込ませようとしているのではないかと疑いたくなる。「出た出た詐欺」だ。

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飽きているニッポン人

来年には消費税が10%に引き上げられる予定だという。上げるの上げないのと毎回騒がしいが、時期はわからないが結局いつかは上がるのだろう。消費税が上る前にはいわゆる”駆け込み需要”があって一時的に売上は伸びるが増税後はその反動で景気が落ち込むのだという。増税後に買うはずだったものや買わなくてもいいと思っていたものまで増税のために前倒しで売れるのなら全体としては変わらないようにも思うが、ホントのところはどうなんだろう。政府もシンクタンクもすぐにデータを捏造するのでホントのところは結局最後までわからずじまいだ。 “飽きているニッポン人” の続きを読む

保険貧乏

以前に、知り合いの女性が親族から数百億円の遺産を相続した話を書いた。彼女は普段から車の運転もしていたが自賠責以外の自動車保険には入っていなかった。その訳を訊いたらあっけらかんと「だって払えるもん」と言った。お金があるから保険になどはいらなくても自分のお金で払えるというわけだ。それ以来保険というものは貧乏人にこそ必要であり、そして貧乏人からお金を巻き上げる最高の仕組みなんだという気持ちを忘れられないでいる。 “保険貧乏” の続きを読む

隠すから事態は悪化する

アセスメントという言葉がある。現状の想定される利用者や関係者(自然環境なども含む)の実態調査をして、プロジェクトを実施した時にどのような問題や課題があるかを把握しておくことだ。
大きな国家プロジェクトや地方自治体の行う工事はもちろんのこと民間企業の工場建設や増改築、ビル建設などでも近隣住民に与える影響を勘案してアセスメントを実施する。 “隠すから事態は悪化する” の続きを読む

この道はいつか来た道

かつて日本の工業製品は欧米人に「猿まね」と言われてバカにされていた。日本人も”国産品”をバカにしていた。舶来品がいいもので国産はダメだというのが常識だった。東洋のイエローモンキーは欧米のまねばかりしてえげつない商売をするといって日本人も軽蔑されていた。日本人は欧米コンプレックスの塊だった。
いつのまにか”日本製”は作りが丁寧で品質が高く、アメリカ製品を含む外国製は使い勝手が悪く、特に中国製はすぐ壊れる上に爆発する危険もあると言われて敬遠されるようになった。唯一ドイツ製の自動車だけは未だに高級品としてその地位を保ち続けているが、海外のセレブたちの多くはレクサスに乗っている。

”Japan as Number one”と言われたのはいつの頃だったろうか。アメリカで同名の本が出版され多くの人が「とうとう日本は欧米に認められた!」と日本中が狂喜乱舞していたことを覚えている。
最初は「日本製だってそんなに悪くなくなってきた」と日本人が背伸びしながら言っていたのがいつの間にか”MADE IN JAPAN”がブランドになった。
車やオートバイ、家電、オーディオなど日本のブランドが世界を席巻し始めた。ニューヨークのタイムズスクエアには東芝やソニー、パナソニックの巨大な看板が掲げられ、ハリウッド映画やドラマに出てくる俳優たちは”Walkman”を身に着けて登場し、リビングに置かれているテレビは必ず”SONY”製だった。

あれから40年、タイムズスクエアの看板は”SAMSUNG”にかけ替えられ、ドラマに出てくるテレビやスマホも韓国製に替わった。

ところが今の日本人は中国製品や韓国製品を「猿まね」と言ってバカにしている。しかし実際に使ってみれば、もちろん日本独特の国内事情には対応しきれていない部分はあるものの、全体的にはグローバル基準に則って使い勝手のいい優れた製品がとても多いことに気づく。
それには欧米や日本の優れた技術をコピーして進化させていった面ももちろんある。しかし日本も高度成長期には欧米の特許を法律スレスレで盗んできた歴史がある。今の韓国や中国のやり方には日本人から見れば胡散臭くて汚いやり方に見えるかも知れないが40~50年前には同じことを日本人もやって来たのだ。

その結果、対日貿易赤字が巨額になりアメリカから猛烈な経済制裁も受けた。対米輸出品には巨額の関税がかけられて輸出は落ち込んだ。それでもあの頃の日本製品はさらなる高性能化と顧客サービス、低価格化を追求してアメリカに打ち勝った。

昨今はや中国人や韓国人旅行者が日本にやってきて家電製品や日用品を爆買いする姿が見られる。数年前に比べればその勢いは落ち着きを見せてきたようにも見えるが、日本の有名な観光地はどこに行っても中国人や韓国人で溢れかえっている。先日訪れた奈良では、8割ほどの中国人と韓国人、1割ほどの欧米人に1割ほどの日本人修学旅行生で、修学旅行生以外の日本人観光客の姿はほとんど見られなかった。かつて日本人の海外旅行が自由化された時、欧米人はフランスのパリでブランド品を買い漁る日本人を”ノーキョーサン”と呼んでバカにしていた。ノーキョーは”農協”のことで、自分の家の田畑を売ったお金で海外旅行に行ってブランド品を買い漁る悪名高き「農協ツアー」が全盛だったのだ。この姿こそ今の中国人や韓国人旅行者に似てはいないか。

最近の中国や韓国の製品は猿まね以上に進化してきた。日本独自の”ガラパゴス”と言われているICカードマネーの機能などを除けばスマホなどは既に日本製品を圧倒的に凌駕している。これはひとえに日本人の日本製品についての奢り以外の何物でもない。童話の「ウサギとカメ」である。

かつての日本のような今の中国や韓国を笑い自らを省みることをしなければ、遠くない将来、日本は既に凋落し始めたアメリカの後を追うことになる。今の日本人は既に欧米の製品に信用を置いていない。事あるごとに「やっぱり日本製が安全安心で最高!」と言っている。だが本当にそうなのか。

日本はアメリカがかつてたどってきた同じ轍を踏もうとしているのではないだろうか。日本人は昔の日本が歩いてきた道を忘れてしまった。
この道は既に誰かが歩いて行った道かもしれない。その姿に学ぶことは今しかできないことだ。

あらゆるものは値段に換算される

モノを買う時にはお金を払う。乗り物に乗る時にもお金を払う。お金は”対価”と言われることもある。つまりそのモノの”価値”を表す。
お金のことを経済学では「貨幣」と呼ぶ。貨幣経済の貨幣だ。お金だけではなく銀行預金や株などの有価証券も貨幣と呼ぶ。かつては物々交換などで成り立っていた経済が貨幣を導入することで圧倒的に便利になった。「海幸彦と山幸彦(うみさちひことやまさちひこ)」の兄弟の話をご存知だろう。山で猟をするのが得意な山幸彦と海で魚を獲るのが得意な海幸彦が、いつもはお互いの獲物を交換していたのだが「たまにはいつもと違うものを獲ってみたい」と言い、弓矢と釣針を交換してそれぞれが獲物を獲りに行く話である。
話は逸れるが、ここに出てくる山幸彦は天皇家の初代・神武(じんむ)天皇の祖先である(と言われている)。 “あらゆるものは値段に換算される” の続きを読む