グーグルマップはもはやインフラだ

何かの事件や事故、災害があるとテレビのニュースには現場の地図が大写しにされる。画面の片隅には「Google(R)」。海外の軍事基地の衛星写真。民間の衛星写真としてはかなり鮮明な画面の片隅にも「Google(R)」の文字。仕事で初めて訪問する得意先も住所さえわかればスマホのGoogle Mapが道順を教えてくれる。電車の乗換案内もカーナビもGoogleがあればひとまず解決する。Google MapやGoogle Earthを知らない人はもうマイノリティかも知れない。こんな未来が想像できただろうか。もちろん今はまだGoogleが自動で自分を連れて行ってくれるわけではないが、それももう時間の問題だろう。

地図、航空写真、衛星写真に加えて実際に道路を走って撮影された「ストリートビュー」など、その気になれば実際に旅行に行った気分を味わうことができる。GPSのデータを読み込ませれば、街中に限らず山奥での行動履歴までもが一目瞭然に映し出される。国土地理院の発行している地形データを使って全国の地形図をコンピュータで合成して表示できるソフトはこれまでもあったが、実際の衛星写真や航空写真、路線上の360度を網羅した画像を表示させるものはなかった。それがなんと、無料で手に入るというのだから驚きだ。
かつてGoogle社に対抗してApple社も地図ソフトを出していた。というか今でも出している。しかしその精度たるや惨憺たるモノで、一時はGoogle Mapを排斥していたAppleもGoogleを認めざるを得なくなった。今でも僕はApple社の地図ソフトを使うことはない。

インフラとも言えるほどこれほどまでに進化した地図情報を、海外の民間の一企業がすべてを担っていることには一抹の危うさも感じるが、これにどこかの国家が関与して安全保障に関わるようになるのはもっと恐怖である。また国家の安全保障上、一部のデータが秘匿されてしまうことは致し方ないことだが、何らかの大きな力がこれらの情報を操作できるとしたら今の世界にとって大きな脅威になるかもしれない。