コロナ禍でオリンピックの新しい形が生まれようとしている。曰く、「みんながテレビで見るオリンピック」。いや、今までもそうだった。オリンピックの競技会場など行ったことはない。前回の東京オリンピックの時、ボクはまだ8ヶ月の乳児だった。その後、海外に見に行ったこともない。でもおそらく今までも日本中はおろか世界中でオリンピックを見るほとんどの人はテレビやネット動画で見ていたはずだ。

だから今さら「オリンピックはテレビで応援!」と言われたところで何も変わらない。でもこの1年で私たちは”STAY HOME”の技をたくさん培ってきた。飲食店もテイクアウトメニューを充実させたし「Uber Eats」や「出前館」などの宅配も普及して「中食」が充実した。

「家で飲みながら、美味しいものをつまみながらテレビやネットで応援」

は当たり前になった。57年前にはテレビ放送が始まって間もなくで、まだ多くの家庭にはテレビは愚か、電気冷蔵庫や電気洗濯機も普及していなかった。だから「街頭テレビ」の前には黒山の人だかりができたという。その名残なのか何かのイベントがあるとあちこちで「パブリックビューイング」というものが設置されたり、スポーツバーの大画面テレビでみんなが集まって感染するという文化も広まった。

しかし今回はパブリックビューイングも中止され、スポーツバーもお酒が提供されないばかりか時短営業を余儀なくされている。「どこでどんちゃん騒ぎすればいいんだよ!」という方もいるだろうが、今はそんな時ではない。家で一人で、家族だけで応援してもらうしかない。それでも1年前と比べればSTAY HOME環境はよくなっているはずだ。

今はテレビどころかスマホやパソコンが当たり前になり全国にネット回線が張り巡らされている。1964年には東海道新幹線や首都高速ができて人々の生活がある意味で大きく変わった。インフラは猛烈な勢いで発達して我々の生活は豊かになった。

今回のオリンピックでは何が変わるのだろうか。かつて作られたインフラは老朽化してボロボロになっているところさえある。もうこれ以上に何を望むのかという気もしないではない。今度は「モノより思い出」だ。モノだけを頼って幸せになる時代はもう終わった。今あるモノでどう楽しむかを考える時代だ。コロナ禍のオリンピックでそんなことを楽しみにしている「アフター東京2020」である。