テレビが右肩下がりの今でもクイズ番組は人気らしい。ゴールデンタイムには軒並みあちこちの放送局がクイズ番組を放送している。せっかく一所懸命に受験勉強して東大に入ってもテレビのクイズ番組なんぞに出て得意になっているようじゃ…、いや、皆まで言うまい。そしてたまたま番組を見た人もこぞってクイズに答えようとする。正解すれば誰もが得意満面で大喜びだ。

でもクイズの答えを知ることが最終目的にならないこともある。「宇宙の果てはどうなっているのでしょう?」とか「宇宙人は本当にいるのでしょうか?」といった答えのない質問には答えようもないが、たとえ番組で「正解はこれです」と言われても、「なんでそうなるの?」というさらにその先を知りたくなることだってある。

なんで?なんで?と質問し続けるのは子供だけの特権ではない。自分が興味を持ったことはとことん深掘りしてみたくなる。そしてある程度答えを深掘りしたところで、「なるほど、ここまでわかればいいや」と思うのかさらに、「でもなんでそうなるの?」と先に進みたくなるかは個人差によるところが大きいと思う。

生まれながらの性格があるのかもしれないが、生まれてから今までに自分が歩んできた人生や恩師、影響を与え合った友人たちによるものも大きいような気がする。深く知れば知るほど楽しいということを教えてくれる先生との出会いがあったなら、それは人生の中でもかなり幸運に恵まれたと言えるのではないだろうか。

でも深掘りは誰にとってもすればするほどいいわけではない。ある程度の説明に抑えておかないと物事の本質がボヤけてしまうこともある。子細なことを知ったからといって理解が深まるとは限らない。全体の中で自分は今何を知りたいのかがわかっていないと、およそ的外れな頃ばかりに迷い込んでしまうことだってある。

だからといってクイズの答えを鵜呑みにしてあらゆることをわかったような顔をして「雑学王」と呼ばれるだけでは、人生はちょっと寂しい。