とあるアンケートで「ボランティアをやってもいいと思う人?」という質問をしたら、かなりの人が「私、やります!」と回答してくれた。基本的にはやる気のある素晴らしい人たちばかりである。そこで気を良くして正式に募集をかけたら1人しか応募がなかった。どうしてなのかその理由は定かではない。

一般に「やる気がある人」と「やる人」は別である。スポーツでも楽器でも、やる気がある人は多いがやっている人はさほど多くない。口では「やります!」「やりたいです!」と言っていてもいざとなると人は動かないものである。口に出したことを実際に行動に移す人は1/10〜1/100程度だ。

それほどまで、実際に行動を起こすということには勇気も決意も必要だ。時間や労力、経済的な負担もさることながら考えることと実際に行動することとの間にはそれくらいの差があるということだ。いざ始めようと思うと同時にやらない理由やできない理由ばかりが浮かんでくる。「今それをやって何になるの?」という気持ちは真っ先に思い浮かぶものだ。

ところが今、読んでいる本の中には「さぁやってみよう!」という演習コーナーが散りばめられている。今までこのテの本を読んでも実際に手を動かして演習問題をやったことはなかった。しかし今回やってみているのは、星野リゾートの社長が著書の中で「本を読んで上手くいかないのは、書いてある通りのことを全部やっていないからだ」と書いているように、書いてあることを中途半端に都合よく一部だけ抜き出して”できそうなところだけ”をやってみて「ダメだった」というのはフェアじゃないと思ったからだ。

そして実際に手と頭を動かしてみると、いろいろなことを思いついたりする。書くことで考えが整理されたり新しいアイデアを思いつくこともあるが、実際に考えていることを文字にすることで「今オレはやってるぞ」という高揚感にも似た感情が湧き上がってくる。
そして今までは頭の中で思いついては消えていったことを文字にしてノートに書き残すことで考えの筋道が確かなものになるような気がする。

過去にはいろいろな本も読んだが、それはいつも頭の中でだけ何回かグルグルと回っただけで、ほとんど身につくこともなく記憶の彼方に消えてしまった。考えることと実際に手を動かしてやることの間には何百倍、何千倍の違いがあるのだということを、今頃になって痛感している。