新型コロナウイルスの輸入ワクチン接種があちこちで行われている。我が家の近所にある市役所にも毎日高齢者が長い行列をつくっている。ワクチンを打つためとはいえこれほど密集して多くに人が集まることで、却ってウイルスの感染拡大を招くのではないかと素人ながら心配になってくる。ワクチンは接種すればその瞬間から感染しにくくなるものではない。効果が出るまでには数週間から1ヶ月程度もかかるのが普通だ。

これから接種を受けようという人たちの間では「副反応」というものが話題になっている。ついこの間までは「副作用」と言われていたはずだがいつの間にか言葉だけがすり替えられた。注射を打たれたところが痛いとか倦怠感がある、熱が出る、アレルギー反応が出るなどと色々言われているが、そもそも筋肉注射は筋肉に注射するんだから痛いに決まっている。注射針で筋肉に傷がついて痛くなるのは当然だし昔から「筋肉注射は痛いよ」と言われていた。

体の中に異物を入れるのだから何らかの副作用があっても当然だ。逆に何の反応もなければ感情的には「本当に効果があるの?」と懐疑的にもなろうというものだ。しかも海外で開発され海外で治験され、急遽承認された新しいコロナのワクチンを打って、不安な気持ちでメンタルがやられる人もいるだろう。普通の医薬品でも単なるビタミン剤や生理食塩水を注射しただけで半数近い人は「効いた!」と感じるというのだから人間の感覚なんてメンタルに左右されやすい。

そこで不安になってありもしない症状を妄想する人もいるだろう。もちろん普通に副作用が出ることは仕方がない。「だからワクチンは打ちたくない」という人の心理もわからないではない。”勇気を出して”接種したのに副作用が出て困ったという人もいるだろうが、個人差がある以上、どれが本当でどれが妄想なのかなんてわからない。過去には妄想でも本当に痛みを感じて死んだ人だっている。それくらい人はメンタルに左右される。

メンタルの弱い人は、普段からあまり自分の頭で考えることをせず、誰かが口にことを鵜呑みにして勝手に不安になる。常識で考えればありえないことでもデマはあっという間に広がる。オレオレ詐欺でも「警察官がキャッシュカードを取りに行きます」などというウソを信じて引っかかる人は後を絶たないという。警察官や役人が向こうから家に来ることなどない。役所は常に庶民を呼び出すところだ。電話をかけてくるのは税金や罰金を払っていないときだけだ。そんなときだって「役所まで来て払え」と言う。

まずは自分が常識で考えて、バカバカしいウソや思い込みで右往左往しないように訓練しておかなくてはいけない。ワクチンの接種とて同じことである。