コロナウイルスのワクチン摂取をネットで予約受付するらしい。東京と大阪に国が設ける「大規模摂取会場」の予約は防衛省の管轄らしく、予約システムも国のシステムだ。しかしこれまで医療従事者や高齢者の接種は各地の自治体が担ってきた。だから予約ももちろん各自治体のシステムである。

政府は大規模接種会場での予約を受け付けるにあたって「これまでに一度接種の予約をした人は、予約の際に二重受付にならないように注意してください」というアナウンスをしている。

これはシステム的にあり得ない対応だ。そもそも二重予約ができてしまう時点で接種者の管理が行われていない証拠だ。できてはいけないものなら最初からシステム的に受け付けないような仕様にしなければいけない。システム開発の基本だ。

うっかり二重に予約をしてしまった人はノーチェックでワクチンをダブって接種することになりかねない。医学的にどういう問題があるのかはさっぱりわからないが、まったく問題ないということはないのだろうと思う。

「誰もが間違えて当たり前」「間違ったら入力できない」ようなシステムを作ることは「システム設計」以前の問題だ。どんな文字でも入力できてチェックもしていないから簡単に個人情報がダダ漏れになるのである。お役人がバカ高い値段で発注するシステム会社はそんなことすらわかっていないらしい。癒着と談合を繰り返してきたツケである。

管理ができずにダブったり抜け落ちたりする問題は、かつて2007年に発覚した「消えた年金問題」でも大きな騒ぎになった。当時の安倍首相はこのせいもあったのかどうかわからないが、お腹が痛くなって政権を投げ出してしまった。その後、民主党が政権をとり、大いに期待されたが、結局は箸にも棒にもかからず、政権は再び自民党に戻ることになる。

なぜ日本の政府はいつまで経ってもそんなことすらできないのか。国民総背番号制のマイナンバーを付けたのならこういう時にこそ活用すべきだ。法律でそれができないというなら法律を改正すればいい。いつまでもチンタラと無駄な国会など開いていないで、こっちを最優先で議論すべきではないのか。

予約システムを国と自治体で別にしたらマッチングできないことくらい誰だってわかる。「消えた年金問題」から14年経っても国や自治体はまったく進歩していない。小学生にプログラミング教育をする前に、国会議員と官僚に対して今の小学校教育を義務化した方が良いのではないかと思ってしまう。