去年の春は「マスクが足りない」「トイレットペーパーが足りない」とパニックを起こす人が多かった。しまいには時の総理大臣まで大騒ぎして「全国民にアベノマスクを配る」とまで言い始める始末だった。

それはオイルショックの頃から何も変わらず、反省もない日本国民の特性かもしれない。しかし同じことが欧米各国でも起きているというニュースを聞いて、人間なんてどこでも変わらないのかと情けない気持ちになった。

そして今年は「ワクチン狂想曲」である。誰も「足りない」と言っているわけでもないのに、ネットに電話にと予約が集中してパニックになっているらしい。中には「直接市役所に行った方が確実!」と言って市役所の前に行列する高齢者まで見かける。

確かに今はちょっとしたパニックになって大行列しているが、しばらくすればトイレットペーパーと同じようにブームは終わって平常に戻るだろう。昨年のタピオカミルクティーやアニメ映画・鬼滅の刃、数年前に狂ったようにブームになったボヘミアン・ラプソディだって今は昔だ。

そもそも今回のワクチン接種は麻疹(はしか)や風疹と違って抗体が何十年も持続するわけではないと言われている。抗体が切れたらまたワクチン接種をしなければならない性質のものである可能性は大いにある。ということはインフルエンザの予防接種と同じように毎年ワクチンを打たなければいけなくなるかもしれない。

しかしおそらく来年になったら、今回はパニックになって必死に予約しようとした人たちも、飽きたり忘れたりしてブームにもならないのではないだろうか。それでも日本人は次の新しい事件が起これば、またトイレットペーパーを求めて行列を作るのだろう。いつまで経っても「懲りない面々」なのだ。