スーパーに行ったらBGMに「青春時代」が流れていた。もうずいぶん昔の歌だ。たぶんボクが小学生の頃にヒットしていた曲だと思う。森田公一とトップギャランというバンドがあった。子供のボクらは百恵ちゃんや秀樹、森昌子なんかに夢中で、あんまり人気はなかった。

♪青春時代が夢なんて
 あとからほのぼの思うもの
 青春時代の真ん中は道に迷っているばかり♪

ガキのボクらには詩の意味も理解できなかった。
そもそもまだ青春すらわかっていなかった。

やがて中学生になり高校生になった。勉強はしなかったが女の子にはモテたくて色々と努力したような気がする。今になって思い返せばあれが”青春”というものだったのかもしれない。

その時その瞬間を生きるのに夢中で何も考えていなかったような気がする。それがやがて大人になって仕事に就いたら今度は仕事ばかりに夢中になり何も考えないうちに20代は過ぎていった。

そうして中年期をダラダラと過ごしているうちにもうあと数年で初老期になろうとしている。「青春時代」、まったくその通りだった。青春時代とはあの頃は自覚できずに通り過ぎてしまったあの時代を、あとからほのぼのと思い出す時に「あの頃が青春時代だったんだな」と感じるものなのかもしれない。

だから若いうちに「これが青春だ!」などと思ってもそれはただの幻に過ぎないのだ。