マウスを右手で握っていると無意識に右クリックしてしまうことがある。動かしているつもりはないのだが、右手の腱が硬くなっているのだろうか。他の指につられているのかどうかわからないが中指が動いてしまうことがある。もちろん若い頃にはそんなことはなかった。

歳を重ねると関節もだんだん動きにくくなる。ずっと同じキーボードで打っていても、手の関節が固くなって指が開きにくくなるので、ブラインドタッチでもミスタイプが増える。おそらく指が開き切らずに隣のキーを叩いてしまうのだと思う。

午前中にそんなことが多いので準備運動でもしたらよくなるのかと思ってやってみたが、指が疲れてくるばかりで一向に改善する様子がない。そんなことは他の部位でもある。例えば耳鳴りだ。

ある日突然、キーンという音が頭の中で鳴り始めた。それまでも風邪をひいて鼻が詰まったりしたときにもそんなことがあったので、風邪が治れば耳鳴りも治るだろうとタカを括っていた。あれから15年ほども経つが耳鳴りは一向に治らない。

もっとも人間はうまくできたもので「もうこれは一生治らないんだな」と思ったら耳鳴りとうまく付き合っていく方法が見つかった。というよりも、何かに熱中しているときには耳鳴りが聞こえなくなった。決して鳴っていないわけではない。「あれっ?鳴ってない?」と意識が耳鳴りに向いた途端に「キーン」と鳴り始める。つまり自分の意識が耳鳴りに向いていない時はキーンも感じなくなった。

しかし手の指は意識するしないにかかわらず勝手に動いてしまう。人間の腕はもともと内側に手のひらが向く向きで取り付けられているので、平らなデスクの上で水平に置かれているマウスを持つのに向いていないような気がする。

縦になったマウスを掴んでいれば腕や指に変な力がかからずにいいのではないかと思って、そんなマウスを探してみたが、数万円もする物しか見当たらなかったので諦めた。自分の腕や指を矯正すればタダで済むのだ。

これもまた一生治らないのだろうが、そのうちにマウスもキーボードも使わずに入力できる時代が来るかもしれないので気長に待ってみようと思っている。