ボクが学生だった頃には、連絡手段といえばまだ郵便か固定電話しかなかった。さすがに電報の時代はほぼ終わっていたので祝電や弔電にしか使われなくなっていた。だから友人に連絡をするのに一番ポピュラーだったのはやはり電話だった。

ただ電話は自宅にいる時にしか使えなかったので、ひとたび外出してしまえば連絡手段は駅の伝言板くらいしか残されていなかった。しかし当時から駅の伝言板といえば「〇〇くん、好き♡」のような落書きばかりで、連絡手段としてはまったく使い物にならなかった。残る手段は相手の実家に電話して伝言を頼み、相手が家に電話してくれるのをひたすら祈ったものだった。

ボクの友人たちはみんなアマチュア無線の免許を持っており自分の車にもそれぞれ無線機を付けていたので、家を出てからの連絡には無線を使うこともできた。これは自宅でも使うことはできたが年がら年中、机の前で無線機のスイッチを入れて待機しているわけにもいかないので補助的な手段にならざるを得なかった。

今や通信手段はメールやSNSのメッセージが主流になっているが、これは世代とそれぞれの個人によるコンピテンシーの差が激しい。ボクの同級生でも、いまだに携帯のメールアドレスやショートメッセージしか使わない人もいればSNSのテレビ電話ばかりかけてくる人もいる。メールも週に数回しかチェックしない人もいれば、メッセージを送ると瞬間的にLINEの返信をしてくる人もいる。

インターネットが一般に使われるようになった黎明期にはまだパソコン通信が主流だった。パソ通のメールもあったが、毎回アクセスポイントに電話をかけなければならなかったので、メールの返事も1週間は待ってみるというのが普通だった。

その人の生活スタイルによってどんな手段で連絡を取るのがいいのかにいつも頭を悩ましている。普段からメールやメッセンジャーのやりとりをしているなら悩む必要もないが、電話をかけてもなかなか繋がらないし、何回メールを出しても梨の礫という人もいる。電話に出られないのはおそらく忙しいからなんだろうと思うが、それならメールくらい毎日1回くらいはチェックしてくれればいいのにと思ったりする。

そんな人に限って留守番電話サービスも使えなかったりするので、どうしても連絡を取りたい時には本当に困ってしまう。そもそも今日び、相手の住所などまずわからないから電報を打つわけにもいかない。

昼間は連絡が取れない人もいれば昼間しか電話が繋がらない人もいる。午前中忙しい人、お昼休みだけ連絡が取れる人、夜だけ電話できる人などそれぞれの生活スタイルを把握しているわけではないので、できればメールやメッセンジャーなどで都合の良い時に返信してくれれば良いのだが、忙しい忙しいと言う人に限って「メールはやらないんだよ」などと言って憚らない。

できればそういう人とはあまり連絡を取りたくないのだが、そういう人に限って緊急の用件が続いたりするのである。