クラムチャウダーといえばアサリだとずっと思い込んでいた。とはいうものの、このところクノールのカップスープしか飲んでいなかった。先日、「ホンビノスガイのクラムチャウダー」というのを見かけた。ヘェ〜、ホンビノスガイならクラムチャウダーにしても美味しいだろうなと思ったので発注してみた。案の定、とても美味しかった。これならイケるなと思った。なんだ、アサリじゃなくてもいいじゃんと思った。

ところが本場のアメリカでは、そもそもクラムチャウダーにはホンビノスガイを使うらしい。ボクが勝手に”アサリの代用品”だと思っていただけで、本家のクラムチャウダーはホンビノスガイだったというわけだ。本末転倒である。

日本に住んでいるとなんでもオリジナルは日本産のような気がしてしまうが、クラムチャウダー自体、そもそも日本の料理ではない。しかしそれくらい日本の食生活に馴染んでいる。

ホンビノスガイは北米原産で日本には住んでいなかった。船のバラスト水に紛れ込んで今では東京湾でも繁殖していると言われ、重要漁業種にもなっている。標準和名もホンビノスガイだ。そしてそれが安くて美味いのだからいうことはない。ただこの美味しさが広がってしまったら「江戸前本びのす貝」などというブランドになって手の届かない高級品になってしまうのではないかと心配している。

大きさからするとハマグリくらいの大きさがある。そういえば日本の魚屋で一般に売られているのはチョウセンハマグリだと聞いたことがある。このチョウセンは朝鮮のことではなく「風変わりな」という意味らしい。桑名の特産品として知られているのがこの本家(?)の「ハマグリ」で、淡水と海水が混じり合った汽水域に生息する種類で、チョウセンハマグリよりもやや小ぶりだという。それに対してチョウセンハマグリは千葉の外房など外洋に面した海に生息し、本ハマグリよりもやや大ぶりらしい。

いずれにしても安くて美味しい物が食べられるのならアサリでもハマグリでもホンビノスガイでもなんでも構わないと思うのは、ボクがただの食いしん坊だからなのだろう。