食わず嫌い

以前にも同じようなタイトルで書いた覚えがあるが、もう内容はすっかり忘れてしまった。最近(ここ20年くらい)の間に起きたことはすぐに忘れてしまうことが多い。記憶は何度も思い出すことで頭の中の残りやすくなるのだという話を聞いたことがあるが、最近起きたことの方が頻繁に思い出しているようで、実はそうではないのかもしれない。

IT、デジタル、未知の食べ物、etc…。毒が入っていないことがわかっているならボクはすぐに試してみる方だ。知らないものをいつまでも毛嫌いしていてはいつまで経っても新しいものには触れられない。食べてみて美味しければ好きになるし、好みに合わなければもう食べないと決心するだけだ。

でも一度嫌いになったものでも時間が経つと感覚が変化するものもある。ボクにとってはカキフライがそれだった。子供の頃に食べて当たった経験から牡蠣が嫌いになった。味も臭いも受けつけなくなった。どんなに空腹でもカキフライだけは食べられなかった。それでも生牡蠣はなんとか食べられた。口に入れたら噛まずにチュルンと呑み込んでしまえば味わうことなく胃袋に収めることができる。

あれから30年、中年になってなお食べ物の好き嫌いを言うのもみっともない気がして、とある旅館で夕食に出されたカキフライを口にしてみることにした。以前から料理の美味しさでは信用できる旅館だったので思い切って食べる気になったのかもしれない。

そこで口にしたカキフライには以前に感じていた生臭さも独特の嫌な臭いも感じられず、返ってそれは美味しく感じられた。それが自分の経年変化なのかこの旅館の料理の美味しさのせいなのかはわからない。とにかくボクはカキフライを「美味しい!」と感じられるようになった。それからは外で食べても家で調理してもカキフライは常に美味しく食べている。

あの時、意地になってカキフライを食べなかったら、こんなにも美味しいものを一生食べられなかったのかと思うと恐ろしいことだ。何事も時には思い直してチャレンジしてみることは大切だと思った経験である。

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