奥が深い車の運転

交差点で信号待ちをしていると、左折してくる車が大回りしてこちらの対向車線まではみ出してくることが多い。それは単にハンドルを廻すスピードが遅いからということと、車の左側の車両感覚が鈍いからに他ならない。中には左折する前に右にハンドルを切ってフェイントをつけてから左折するドライバーもいる。

今のほとんどの車にはハンドルのパワーアシスト(パワステ)が付いているからハンドルが重くて廻せないということはない。片手の掌一つで廻すことだってできる(よい子のみなさんはマネしないで下さい)。それなのにハンドルを持ったその手を持ち替えることをしないで左折しようとするから交差点で曲がり切れないのだ。

ハンドルとアクセル・ブレーキは車の運転の基本だということに異論はないと思う。ボクは20代の頃にラリーをやっていたので山道ではハンドルをグルグル廻していた。だから普段から運転していないときにも素早くハンドルを持ち替えて廻すために散々練習した。木製の丸椅子を斜めにしてハンドルに見立てて練習した。これを1時間もやっていると腕も手首も痛くなってくるがハンドルから手が滑るということはなくなった。

ただ、ハンドルを速く廻すだけでは運転はうまくならない。車には4つのタイヤが付いている。特に砂利道や雪道ではただハンドルを切っただけではズズズッと滑るだけで車はなかなか曲がらない。大切なのはハンドルとアクセル・ブレーキのタイミングだ。カーブの入口でハンドルを切り始めると同時にアクセルをポンッと離すか軽くブレークを踏む。すると車にかかる荷重は前輪に多く配分されるので前タイヤのグリップ力が増して曲がりやすくなる。

車の姿勢を変えるには荷重移動が大切だ。最近ではほとんどの道が舗装されている。サスペンションやタイヤの性能も良くなったので何も考えずにハンドルを切るだけでもうまく曲がっているように見える。しかしうまく曲がっているのは見た目だけでタイヤやサスペンションには大きな負荷がかかっている。万一その限界を超えたときには車はコントロールできなくなる。

雪国などで雪道やアイスバーンを走り慣れているドライバーは経験的にそれが身についている。しかし雪国に住んでいても最近は市街地にはロードヒーターが付いているところも多いし、そもそも昔ほど雪が積もらない。市街地しか走らないドライバーの技量は間違いなく衰えている。

だからといって用もないのに山奥まで行って雪道を走れと言っているわけではない。砂利道でドリフト走行の練習をしろと言っているわけではない。ただ力学的に車やタイヤに負担をかけない運転ができれば、それが市街地であっても安全運転につながることは間違いない。でもまずは交差点でしっかりハンドルを切ることから意識してはどうだろうか。

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