気休め

去年の4月に新型コロナの緊急事態宣言が出され、今年の1月にも2回目の緊急事態宣言が出された。最初は国民みんなが初体験だったしこのウイルスの振る舞いもよくわからないところがあり、「とりあえず用心に越したことはない」と多くの人が自粛生活やリモートワークをして人出が減った。

そして夏には政府のGoToキャンペーンが始まり、全国で「もうそろそろ終わりでしょ」という雰囲気になりつつあった。ところがウイルスによる伝染病の流行というのは政府の描いた未来予想図のようには叶えられない。経済ばかりを優先して野放図に対策を怠ったらみんなが忘年会を初めてしまい、年末には爆発的な感染拡大になった。

人はいつまでも我慢ばかりできないから忘年会・新年会で弾けてしまう人がいるのは想定内だ。だから規制しなければ感染が拡大するのもわかっていた。政府はこのまま放っておけば政権の支持率が下がることを懸念して2回目の緊急事態宣言を出して挙げ句の果てには”根拠なき延長”までやってのけた。

しかしこの頃になると市井でも手洗い・マスクやアルコール除菌液が町中の至る所に置かれるようになっていた。外出するときにはマスクをし、建物の中に入るときには検温してアルコール除菌することが当たり前になり、「それさえちゃんとやっていれば大丈夫」だと思うようになってくる。手洗いも当初のような丁寧なものから最近では「水で濡らすだけ」ですます人も多い。こうなるともはや気休めでしかない。

マスクをかけていても口や鼻が全部出てしまっている「あごマスク」でスーパーの中を闊歩している高齢者も多い。そんなのはマスクをしていないのと同じことだ。顔にマスクがついていれさえすればいいと思っているのだろう。だがそんな人には何を言っても通じないのでこちらから距離を取るようにしている。

コロナ対策に限らず”気休め”で済ませている人は多い。最近出会った事例では、交差点で一時停止した車が左右を確認しないでそのまま走り出して危うく事故になりそうな場面を見かけた。交差点では止まればいいのではない。”周囲を確認するために”止まらなければならないのに「止まったからいいや」と手段と目的を履き違えている人が多い。

今に始まったことではないが新型コロナの感染が拡大していても同じように振る舞う人が減らない様子を目にするたびに「バカは死ななきゃ治らない」んだなぁと改めて思うのである。

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