手嶌葵という歌

なぜか泣ける歌声というのがある。最初に耳にしたのはジブリの映画だったような気がする。あまり意識したことがなかったが静かな声で消え入るような歌はよく覚えている。その映画も後からテレビでやったのを見たかもしれないという程度で内容はほとんど覚えていない。

ご本人をメディアで見かけることは少ないのだが、先日、マツコデラックスの番組で森山直太郎が「歌姫の世界」というテーマで話をしていた。その中の一人に取り上げられたのが手嶌葵さんだった。

いわゆるシンガーソングライターではないが、その独特の歌声は心の奥底に響く。かつて聖子ちゃんが歌っていた曲をカバーしていても曲の最初は誰が歌っていた曲だかわからないほど雰囲気が違っている。

それは妖艶さとは違う。なんと言ったらいいのか、岩崎ちひろの絵のような淡々とした中にも暖かく緩やかな風を感じるような穏やかな歌声だ。それが何かを訴えてくる。ストレートではなく包み込むような柔らかさで語りかけてくる。

今まで歌は曲と歌詞と編曲でそのほとんどが決まってしまうように思っていた。しかしこの人の声を聞くと打つということの力の力を感じざるを得ない。

それはジブリの映画は覚えていなくても音楽は覚えていたということに象徴される。もちろん映画の映像にも大きな力を感じることはある。それでも音楽には映画と同じくらい心に突き刺さる力があると改めて感じさせられる素晴らしい歌手だと思う。

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