君は缶切りを覚えているか

先日、紅ズワイガニの缶詰をもらった。我が家では缶詰どころか外食を含めてカニ自体を食べることがほとんどない。以前カニ缶を食べたのは学生時代だったような気がする。それ以来、カニといえばカニ蒲鉾専門だ。

せっかくだから豪勢にカニ炒飯でも作ろうと缶詰を取り出して見たらなんと”パッ缶”ではない正真正銘の缶詰だ。カニ缶はいまだに「蟹工船」の歴史を引きずっているのだろうか。しかし今時、缶切りなんて家にあるだろうか?

以前なら栓抜きや五徳ナイフには必ずセットで付いていたものだが今時では王冠なんてものもすっかり見なくなった。缶詰はほとんどがワンタッチで開けられるいわゆる「パッ缶」である。家に在庫している缶詰を改めて見てみたがツナ缶からトマト缶まですべての缶詰がパッ缶になっていた。

しかし”古来の”缶詰は缶切りがないと開けるのが難しい。無人島に漂流して食べるものが缶詰しかないのに缶切りがなくて、あらゆる知恵を総動員して缶詰の蓋を開けるという話は昔の冒険物語や映画ではよく目にした状況だ。

しかしここは無人島ではない。令和3年の日本のキッチンだ。食器棚の引出しを隅から隅まで捜索した結果、1本だけ捨てずに置いておいた栓抜きに缶切り機能があるのをやっと見つけた。

コジるようにして缶切りを取り付けて昔の記憶を呼び起こしながら缶の蓋に穴を開けて切り進んでいく。今の子供達はガスレンジに火をつけられなかったりダイヤル式電話の使い方がわからなかったりするらしい。きっと缶切りの使い方なんて知らないに違いない。そんな彼らが無人島に漂流したら缶詰を開けるのも苦労するだろうなと思った。いやGPSがある今、無人島に漂流することなんてありえないのかね。

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