ボクが初めてクォーツ時計というものの実物を見たのは中学生の時だった。友達がおじいちゃんの形見にもらったものだという。もう40年以上前のことだが30万円以上するものだったらしい。ボクの持っていた腕時計が数千円のものだったから相当に高価なものだった。

見せてもらったそれはラジオの時報と1秒の狂いもなくぴったり合っているのを見たときには驚愕した。当時の普通の腕時計は1日でも数分は狂うのが普通だったから毎朝テレビなどの時報を聞いて正確な時間に合わせておくのが普通だった。

ボクの時計は1日で10分も遅れたり進んだりしていたがそれでも大した問題は起きなかったのだからのんびりしていた時代だった。もっとも正確な時計などテレビやラジオの時報や電話の時刻案内しかなかったのだからそれくらいのズレは許容されていた。

今ではスマホに時計が付いているので腕時計をしない人も多い。スマホの時計はクォーツ時計ではないがネット回線経由でサーバと繋げて修正している。そのネットワークのどこかに正確な時計があるはずだ。

ボクが普段使っている余計はクォーツではないが電波時計というもので日本国内では福島と九州から発信されるJJYの標準電波を1日に数回受信して自動的に修正されるようになっている。我が家では壁掛け時計も目覚まし時計もみんな電波時計だ。JJYはラジオでも受信することができ、1日中時刻だけを流している放送局だ。

今ではGPS衛星が発する電波の時刻情報を使うものやFM放送の電波に含まれる時刻情報を使うものなどがある。どれもクォーツ(水晶発振子)を使うよりも小型で安くできるため最近ではクォーツ時計を見かけることも少なくなったが時折時計の文字盤に”Quartz”と書かれた時計を見ると中学生に時のあの驚愕の出来事を思い出す。