セールストークや自慢話を聞いているとつい粗探しを始めたくなってしまう。相手が「いいものです」「素晴らしい実績です」と強調すればするほど眉に唾を付けたくなる。それほどまでに自慢話というものは疑いたくなるものだ。

なぜならいいところは自分から宣伝したがるのでわざわざこちらが探さなくてもすぐにわかる。でも欠点は誰でも隠そうとするし、こちらも都合の悪いことは相手が隠してるだろうなと思うから、ついつい要らぬことまで根掘り葉掘り穿り出したくなってしまうのは仕方ないことだ。

そして仮に欠点を隠していることがわかったときには今まで吹聴してきた長所さえも「怪しいものだ」と疑いたくなる。意図的に隠すということは見方を変えれば嘘をついているのと変わらない。積極的か消極的かの違いだけだ。

だからネットショッピングなどでは商品の口コミの投稿を見る人が多い。書き込んでいる人が意図なく感想を書いているとしたら実際の使い勝手がわかりやすくなる。長所も短所も並べられていれば自分なりの評価が下しやすい。

すべてが完璧な商品などない。一つが秀でていれば劣っている面があるのが普通だ。それでもその長所が自分にとってありがたい特徴である一方で短所が自分の使い方にとってとるに足らないものならそれはもはや短所にはならない。でも口コミだってメーカーに依頼された人が書き込んでいたりすることがある。しかしいい点ばかりを強調している口コミはどことなく不自然さがある。褒めちぎっている書き込みは大抵隠し事をしている。

だから自分の欠点を自ら詳らかにする人を見ると「あぁなんて正直な人なんだろう」とつい思ってしまう。自分のいいところだけを話しておいて欠点は指摘されたときだけ白状したり、それでもごまかそうとしたりする人は信用できないと思ってしまうのだ。

セールスマンの中には小さな欠点だけを明らかにして大きな欠点を隠している人もいるから能天気に信用してばかりはいられない。でもそうやってすぐに色眼鏡で他人を見てしまうのは我ながら嫌な性格だなと思う。