色の力

※画像はnippon.com(https://www.nippon.com/ja/japan-topics/g00966/)のサイトから拝借しました

ボクがまだ小さかった頃、テレビは家にあったが白黒だった。でもどこに行ってもそれが当たり前だったのでなんとも思わなかった。たまに連れられて街に出るとデパートのショーウインドウなどにカラーテレビが飾られていることはあったが一般家庭にはまだ普及していなかった。

やがて小学生になりしばらくすると家にもカラーテレビがやってきた。それまでは白黒の画面の片隅に「カラー放送」などというマークが表示される番組もあったが、そのほとんどはCMだったのでさほど気にならなかった。そういえばその後テレビ放送がステレオになったときにもこれみよがしに「ステレオ」マークが表示されたがオーディオマニアだったボクは「テレビにステレオなんて要らない」と思っていたので羨ましくもなかった。

ところが今になってその頃の番組を思い出すとなんとカラーになっているのである。いや頭の中の記憶だけがカラーに変換されているのだ。おそらく自分の頭の中で勝手に色をつけているのだろう。だから「ひょっこりひょうたん島」などの映像が白黒で放送されているのを見たりすると「えっ、白黒だったの?」などと違和感を感じたりする。

ところが最近では白黒写真などをカラー化する技術が出てきた。以前は白黒写真に絵の具で色をつけていた作業をデジタルで行っている。AI技術のテクノロジーの助けを借りて圧倒的なスピードでカラー化できるようになったという。もっとも今のAI技術だけでは自然な色をつけることができないので当時の文献や証言などから想像し確認しながら色をつけていく。

そうやって白黒写真や映像に色がつくことでイメージがよりリアルになり現実のものとして実感できるような効果があるという。まさに”色の力”である。自分が見たことのある風景なら白黒画像を見ても色を想像して頭の中で補うことができるが、月や火星表面などは想像もつかない。そのときに宇宙飛行士の証言などから復元されたカラー映像などを見せられると想像していたイメージの何倍もリアルに感じられるようになるのだ。

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