チッ・ケッ・タッ!

ボクは生まれも育ちも神奈川県だ。東京からもさほど遠くない(日帰り圏)土地で生まれて育った。神奈川を離れて暮らしたことがないわけではないが基本的に県内を移動しながら人生を過ごすことが多かった。だから遠く離れた故郷を懐かしむという気持ちになったことはない。

特異な方言も少なく(と思っている)大学時代も友達同士で地元言葉の話になると提供できる話題もほとんどなく寂しい思いをしてきた。九州や新潟に多くいるという親戚とも基本的に疎遠なので方言を話すこともなく生きてきた(と思っている)。

そんな時に時々耳にするのが子供の頃のジャンケンの掛け声の話題だ。たぶん神奈川県出身者だと思われる友達からも「俺んとこではチッチのチだったな」などという話を聞いた。そんな掛け声は聞いたこともないので「どこのイナカだよ!」などと笑っていたのだが先日ふとしたことから思い出したことがあった。

「チッケッタッ!」

そう小学生だった頃、ボクたちはジャンケンの時にそう叫んでいた。友達同士で意見が対立した時には「チッケで決めようぜ」とか「じゃあチッケな」と普通に使っていた。ボクたちの住んでいた横須賀市の大津や池田あたりの子供たちの間では標準語だった。そういえば男は普通に使っていたが女の子はどうだったのか定かではない。

中学校も同じ小学校から半分くらいの子供が行ったのでたぶん普通に通用していたと思うが、他の小学校からやってきた友達は使っていなかったかもしれない。そして県立高校に進学すると学区が市内全域に広がったせいか小学校からの同級生以外とは通じなくなったように思う。特に横浜市との境界近くから通ってくる都会っ子の友達には”イナカモノ”とバカにされていたような気がするがよく覚えていない。

それにしても今更ながら思うのは「ボクの故郷にもお国言葉があったのだ」ということだ。しかも小学校の学区という町内だけに通用するスーパーローカルな方言だ。ボクが忘れていただけだったのだ。もう当時、同じ町内に住んでいた友達とはSNSの中でも数人しかいないし、もうそんな方言(?)で話すこともないだろうが、なんだか自慢できるものが見つかったような気がしてちょっと嬉しくなっている。

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