転んでからもう一度立ち上がるには大きな体力が必要になる。それは道を歩いていて転んでもアイススケートやスキーをしていて転んでも同じことだ。転んでしまうのは何かのキッカケで体のバランスを崩してしまうからだ。転倒して地面に伏してしまえばもう一度立ち上がってバランスを取り直さなければならない。

立ち上がるために体力を使うのはもちろんだが転倒したことで怪我をしたり打撲を負ってしまい痛みが残ることもある。そう考えると単に物理的に転んでしまうことも人生の中でつまずいてしまうことにも共通点があるように思う。

精神的につまずくときにも何かの理由で心のバランスが崩れているのかもしれない。それは自分が意識できているかどうかにはよらない。無意識のうちに「やりたくない」と思う気持ちが芽生えていることだってある。やりたくないけれどやらなければいけないことは普通にあることだ。

私たちは普段、やりたくないと思ったことでもやらなければいけないという使命感(?!)で押さえつけてやっている。そんな気持ちがあまりにも長く強くなってくると次第に心が空中分解しそうになることもある。気持ちと行動が一致せずに不整合を起こす。心が病んできた兆候が表面に現れてくる。ひどいときにはそれがうつ病のような精神疾患を引き起こすこともある。

だからできるだけ転ばないような予防が必要になる。それはいわゆる「ガス抜き」だったりすることもある。一瞬でも不整合を起こしている心持ちを意識的にすべて忘れてみる。簡単なことではないかもしれない。それは後になって必ず思い出して解決しなければいけない問題だからだ。でもそれがわかった上で考えることを一瞬でもやめてみる。

個人差はあるが心には圧力を取り除くと回復する力がある。のべつ幕なしに押し潰しているとやがて壊れてしまうが、その限界が来る前に一時的にでも圧力から開放してやれば、心はわずかだが柔軟性を取り戻してまた圧力に耐えられるようになる。それは今の新型コロナ対策の感染予防対策と経済対策にも似ている。

いつまで続くかわからないのなら、圧力をかけたり抜いたりを繰り返しながら限界を超えないように波を繰り返していくしかない。そうしているうちにサーファーがうまく波に乗れるように上達していくように、波の力を使ったりやり過ごしたりすることを覚えていくようになる。

でも転んだことで学ぶこともある。転んでしまって痛い思いをしたとしても、「せっかく転んだのだから」とそこから何かを学ぼうとすることも大切だ。もしかしたらそれが運を引き寄せることに繋がるかもしれないのだから。