キャラ弁

毎日アイデアを出し続けるのは時として精神的にかなりの負担だ。先日見た「今日も嫌がらせ弁当」という映画では”小さい頃には可愛かった”娘が思春期を迎えた女子高生になって反抗期を迎えて母親の言うことに耳を貸すこともなくなり、何かというと「ウザい」しか言わなくなってしまった。そんな母親は、学校ではニヒルなクールキャラを演じていた娘に高校の3年間、嫌がらせのキャラ弁を作り続けることを決意する。

最初はノーマルなお笑いタレントや映画「貞子」を真似たキャラの弁当を作っていたがやがてアイデアは枯渇し始める。何を作ったものか考えあぐねている時に「あー、今日はさっぱりしたものが食べたい!」と思ったことからサッパリした物を考えて「永谷園のお茶漬け海苔」に行き着く。そして市販のお茶漬け海苔のパッケージを弁当箱の中に再現した。

夫を事故で亡くした母親は食堂のパート以外にも家で内職をしていたが、内職で使う黄色いパッケージの木工用ボンドを見て「もうこれでいいや」と”なんでもあり”の投げやりな作業になりながらも意地になってキャラ弁を続けることにこだわり続ける。

そしてこの映画が撮影されたのは東京都の離島・八丈島だ。ボクもダイビングで何度か八丈島には行ったことがある。だから映画の冒頭のシーンを見て「あれ?八丈島じゃね?」と懐かしい風景に見惚れてしまった。しかもボクが島で何度かお世話になったペンションは娘が通う「八丈島高校」(実際には都立八丈高校)の校庭の真前にあった。

ペンションの窓からは八丈高校の校庭や校舎が目の前に望めるロケーションだったし、ダイビングポイントのナズマドから見た八丈小島(八丈島のすぐ隣にある火山島)、空撮で捉えた八重根港やフェリーが発着する底土港、八丈島空港も登場する。そんな中で繰り広げられる母娘の攻防戦には何となくほんわかとした気分になった。

それにしても3年間、学校のある日には必ずキャラ弁を作るというミッションは時には苦痛になることもあるだろう。そんな時にボクが思い出すのは「継続は力なり」という言葉だ。その仕事の完成度はさておき本人にとっては”続けること”についての意味が重要なのだ。何でもいいから続けてきたということがある種の自信になることがある。そんなことを考えさせられた映画だった。

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