「1位じゃなきゃダメなんでしょうか?」と国会で発言して女を下げたのは当時の民主党の蓮舫議員だ。”埋蔵金”を探して税金の無駄遣いを暴こうと血眼になっている最中のことだった。

スーパーコンピューター(スパコン)は”世界最高速”であることに意味がある。そりゃそうだ、誰が好んで2位のコンピュータを使いたがるだろうか。世界で1位だからこそ多くの人に使ってもらえるし高額の使用料だってもらえる。それがひいては次世代のスパコンの開発費にもなる。家で家計簿をつけているパソコンと一緒にされては困るのだ。

最近では「富岳」という最新のスパコンに咳やくしゃみをした時の飛沫拡散のシミュレーションをさせるのが流行っている。コロナ禍がもたらした新しい需要と言えるかもしれない。

マスクをしている時としていない時、前を向いている時と斜め上を向いている時など色々と条件を変えてどういう飛び散り方をするのか計算させている。しかしだ、それにどんな意味があるのだろう?

「だからマスクをしましょう」
「上を向いてくしゃみをしないようにしましょう」
「密になっておしゃべりするのはやめましょう」

というメッセージを送りたいのだろうか。その程度なら富岳を使うまでもなくジョーシキで考えればわかることだし誰でも知っている。マスクだってないよりあったほうがいいだろうし、大勢で密集するのは避けたほうがいいだろうし、「外から帰ったら手洗い・うがいをしなさい」とは子供の頃から言われ続けてきたことだ。

咳やクシャミをするときには口を覆ってするのは新型コロナだけの話ではなく当たり前の作法でありジョーシキだ。マスコミでは口を押さえる事もなく唾や鼻水を飛び散らせてクシャミをする人の映像を使って非常識なまでに誇張したキャンペーンを繰り広げている。滑稽千万だ。

そんなどうでもいいような目的のために使うのなら蓮舫さんが言うように”2位”のコンピュータにでもやらせておけばいい。そもそもスパコンは飛沫の拡散のシミュレーションはできるが、新型コロナウイルスがどのような環境や状況の時に感染しやすいのかについては何も知らない。飛沫の濃度がどれくらいになったら感染リスクが高まるのかを説明することなく「すっげー飛沫が飛び散ってるんです」というイメージだけを見せてもなんの役にも立たない。

マスコミや政府・官僚というのはどうしてこうまで頭が悪いのだろう。お受験の勉強でオツムの力を使い果たしてしまったのだろうか。宝の持ち腐れもいいところだ。それとも「富岳」がいかに我々の生活に役立っているのかを見せて、次期スーパーコンピューターの開発予算を正当化するためのポーズなんだろうか。せっかくの「富岳」をそんなことに使うのはそれこそ税金の無駄遣いに他ならないと思うのだ。