シールを貼ったまま使う人

新車を買うと納車されるまでの間、シートに汚れがついたりしないように運転席のシートにビニールがかけられていることがある。ビニールがついたまま納車された車をそのまま使っている人がいる。夏場だと汗で皮膚に貼りついたり風通しも悪いので不快な気分になることもある。昭和時代のアルアルだ。

おそらく新車を買ったオーナーは、新品に傷がつかないように剥がさずに使っているのだろう。しかし薄っぺらいポリエチレンはすぐに破れてみすぼらしい姿に成り果てる。なんとなくビニール臭いしケチくさく見える。それ以前にせっかく作られた高級なシートの肌触りもわからずカーブを曲がるたびに体がスルスルと滑って運転しにくいことこの上ない。

それをわざわざ残していることで本来の性能が発揮できないでいるのはなんともモッタイナイ。シートに傷をつけたくない気持ちはわかるが、なんのために高級な革張りシートのオプションをつけたのだかわからない。そんな余計なものは取り外してこそ本物を味わえるはずなのに。

子供の頃、友達の家に遊びに行ってその家の冷蔵庫や冷蔵庫やテレビを目にする機会もあった。そんな時冷蔵庫に「最新!急速冷凍庫付き!」などという販促用シールを前面の扉に貼りっぱなしのまま使っている家も多かった。びっくりしたのはテレビのブラウン管の画面に「新開発!くっきりはっきりブラックストライプ採用!」というシールが貼られたままテレビを見ている家があったことだ。

画面にシールが貼ってあれば一部は隠されて見えなくなる。なんとも邪魔臭いのだがなんとも感じていないようだった。テレビの販促用シールは電気店で売られている時にだけ意味のあるもので、買ってから家で使うときには意味がないどころか邪魔なだけだ。そんなものまで後生大事にしていたのが昭和だったのかもしれない。

最近では色々なデザインや機能を持ったスマホが売られている。他の人のスマホを見たとき裏面に「水没注意!ふたを閉めるときには髪の毛などを挟まないように…」などという注意書きのシールが貼りっぱなしになっていることがある。これも買って最初に見て覚えておけば毎回シールを見て「あぁそうだった。髪の毛を挟まないように注意しなくちゃ」などと思ったりはしない。必要なのは最初だけだ。それでも貼りっぱなしの人は多い。

せっかく開発のデザイナーが考えたスタイリッシュなボディーも無粋なシールのせいで台無しだ。いやわざと無粋なシールを貼ることで「これは剥がして使うものですよ」というメーカーからのメッセージが伝わっていない。「このシールは剥がして使ってください」という注意書きまで書いておかなければメッセージは伝わらないのだろうか。カッコをつけていてはいつの時代になっても伝わらない人には何も伝えられない。

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