「クラッシック音楽が好きだ」などというと「スカした気にくわないヤツだ」と思われるから誰にも言ったことはないが、ボクは割とクラッシック音楽が好きだ。交響曲も協奏曲もオペラもピアノの独奏でも好きだ。ベートベンもワグナーもリストもショパンもブラームスも好きだ。クラッシック音楽は静かで気分が落ち着くから好きだという人もいるが、ボクはただ”カッコいい”から好きなだけである。

好きな曲を好きな演奏者がやっているのを聴くとレコードでもCDでもストリーミングでもカッコよくて震えるような気分になることがある。だからボクの場合はクラッシックを聴いていても落ち着くことがあまりない。どちらかといえばジャズの方が落ち着くような気がする。

学生の頃も同じように好きだったが友達にも言ったことはない。家でずっとレコードを聴いたりしょっちゅうコンサートに行ったりしていたわけではないが、たまに部屋の中でカセットを聴いたり車の中で聴いたりして楽しんでいた程度である。当時はグラモフォンレコードからカラヤン指揮のベルリンフィル演奏のレコードが安く出ていた。当時一般のLPレコードが2800円だったがグラモフォンは1500円で買えた。そのせいでクラッシックをたくさん聴けたのかもしれない。

学生の頃、実家の近所にマスダという後輩が住んでいた。車を乗り回したり飲みに行ったりスキーに行ったりと散々遊んでいた。彼はのちに音楽大学に進んでその道のプロになったのだが、そんなこととはあまり関係なくちょっと悪いことをしたりして遊んでいた。それでも彼は受験の準備もあってピアノや声楽、作曲、聴音などのレッスンを受けていたので当時からクラッシックにも造詣が深かった。でも彼も「スカしたやつ」と思われるのを恐れてかおくびにも出さなかった。

それでも彼とは二人だけになると音楽や哲学、宇宙科学の話をしたりして普段の彼とは違った一面を見せてくれたことを今でも思い出したりする。もちろん今でもドラムや打楽器奏者として全国で活躍している。

ベートーベンの交響曲5番は日本では「運命」という名前で有名だ。おそらく小学生でも全員が知っていた。でもあまりにも有名がゆえに毛嫌いする人もいる。あまりにも有名だから「好き!」と言うとバカにされると思うのかも知れない。でも全編にわたって素晴らしいメロディーでボクは大好きな曲だ。交響曲7番は映画「のだめカンタービレ」で有名になった曲だ。割と短めの交響曲で学生時代にアマチュアのオーケストラで練習したことがある。

プロコフィエフのピアノ協奏曲3番は宮崎アニメの「紅の豚」に出てくる挿入曲にそっくりのメロディーがあるし、リストのハンガリー狂詩曲2番は大昔のモノクロ映画「オーケストラの少女」でストコフスキーの指揮でフィナーレに演奏される曲だ。R・ワーグナーには「ワグネリア」という熱狂的なファンがいるがボクはそこまでのめり込むことはなかった。でもオペラ「タンホイザー」や「ローエングリン」「ニュルンベルクのマイスタージンガー」などを聴いているとやっぱりワーグナーはいいなぁと思ったりする。

特にこだわりもなくジャズでもロックでもフォークでもクラッシックでも、好きなものならなんでも聴く。やたらとジャンルにこだわって「ジャズ以外は聴かない」という人もいるが、ボクはいいと思ったらなんでも好きになるタチだ。だからクラッシックだからロックだからとその都度神妙になったりノリノリになったりすることはない。でも演歌は「津軽海峡冬景色」くらいしかわからないでいる。