我が家にもドライバーやペンチなどの基本的な工具はある。小学生の頃から自分でも工具箱を持っていたが、いつの間にか工具類が増殖して入りきらなくなって、今ではその頃から数えて5〜6代目になる大きめの工具箱と、そこからはみ出してしまったものをとりあえずしまっておく小さめの工具箱が物置部屋に置かれている。

時々は中身を棚卸して、既に修理する対象を処分してしまったりして使わなくなった物を捨てたりして整理しているのだが、それでも日に日に工具は自然と増えていく。使いかけの接着剤などは時間が経つと固まってしまって使い物にならなくなるので捨ててしまうこともあるが、ドライバーやペンチ、ニッパーなどは手入れをきちんとしておけば何十年も使えるものだ。

昔の家電製品や自動車を修理するにはほとんどが汎用の工具で事足りた。車で特殊だったのはタイヤのホイールナットくらいで、トヨタ・日産・マツダ系では普通のレンチのセットには含まれていない21というサイズが使われていたので、これだけは十字レンチ(クロスレンチ)というホイールナット専用の工具を買って持っていた。ところがこれは工具箱に入らないほど場所を取るのでいつも車に積みっぱなしだ。

タイヤがパンクして交換するときなど、工具は必要な時にすぐに手元になければ困る。急なパンクでタイヤを交換しなければならない時にタイヤレンチがないのでは手も足も出ない。だから必然的に工具箱の中身はどんどん膨れ上がってくる。20代の頃は車の中に工具を全部積み込んで走っていたので大抵のトラブルはその場で直すことができた。

ここ10年ほどで増えてきたのがノートパソコンを開ける時に必要になることがある星型レンチだ。ほとんどのネジは小さなプラスドライバーで開けられるのだが肝心な1ヶ所だけに特殊ネジが使われていることが多い。誰でも簡単に開けられるようにしてしまうとイタズラやトラブルの原因になるからだろう。最近では「T7×50」という特殊なネジを開ける工具を買った。Amazonで337円だった。ほんの安い治具や工具でもなければどうにもならないので仕方なく買うことになる。次にいつ使う機会が来るのかはわからない。

それでも買った工具がネジの頭に吸い込まれるようにピッタリとはまってクルクルと回り始めるときの快感は分解フェチにしかわからないだろうなと思う。それは普通のドライバーでも同じことだ。少しでもネジと大きさの違うドライバーで無理やり回そうとすればネジを舐めてしまう可能性が大きい。大工道具などでは舐めたネジを取り外す特殊工具もあってボクも持っているが、ノートパソコンの極小ネジにそんなものを使えば本体を壊してしまう。だから外すときも締めるときも余計に慎重になる。

だから我が家にはドライバーも極小からやや大きめの貫通ドライバーまで数10種類のサイズが揃っている。ダイビングのレギュレーター(水中で呼吸をする器材)を分解清掃するため買ったプライヤーやダイビングウォッチの電池を交換するための工具などが工具箱の中にぎっしり詰まっている。また使うことがあると困るからという貧乏根性でガラクタは今日も積み上がっていく。