食べ物にこだわる日本人

朝、なんとなくカレーのイメージが脳裏に浮かび、「そうだ、ランチにはカレーを食べよう!」なんて思うことはないだろうか。もちろんカレーがトンカツだったりステーキだったりすることもある。もうその日の午前中はランチのことで頭がいっぱいになって仕事も手につかない(笑)

お昼になってお目当ての店の前まで行ってみると「定休日」の札。くっそー、もうカレーの頭になってるのに今さら他のものに変えるなんて無理!それならもう食べなくてもいいや、なんて自暴自棄になったりする。日本のサラリーマンなら誰もが経験するのではないだろうか。それほどまでに他の楽しみはないのかと言えば、当たらずとも遠からずだったりする。

毎日のランチを考えるのは楽しい。自宅で仕事をするようになるとランチに外食するのもなんとなく時間が勿体無いし億劫な気分にもなるが、たまにはラーメン食べたいなぁと思うことがないわけではない。ところがそんな日に限って土砂降りの雨だったりして、「もうインスタントでいいや」などと思ってしまうのだ。そう言う意味ではオフィスに出勤して近所のお店を行脚していた頃が懐かしい。カレー屋、トンカツ屋、天ぷらの美味い立食い蕎麦屋、焼鳥重の店など、それぞれに特徴があって外がよほどの嵐でもない限りは社食なんかに行く気にはならないのだ。

考えてみればボクは今でも毎日違うランチを食べている。朝食はタマゴサンドと決めているので365日変わることはないが、ランチは冷蔵庫の残り物の具合や気分によって毎日違うことが多い。ところが欧米人のランチは毎日決まってサンドイッチかホットドッグかハンバーガーらしい。腹が満たせればいいのだそうだ。聞いた話なので本当かどうかはわからないがランチにこだわりはほとんどないという。確かに海外から得意先がやってきたときも社食(メニューは3種類くらいしかない)に連れて行くとサラダランチなど注文してご馳走だと言って大喜びしていた。

その代わり仕事が終わって居酒屋なんかに連れて行くと「シケた料理しかない」と落胆していた。まだ和食だなんだと騒がれる前だったからインバウンドの観光客が喜んで居酒屋に群がるような時代ではなかった。寿司屋に行っても生魚は苦手だというし天ぷらも「味がしない」と不人気だった。ところが意外なことにファミレスに連れて行くと喜ぶのだ。メニューが豊富でなんでもあるのが楽しいらしい。「すかいらーく」などで「日本料理は素晴らしい!」などというものだからこっちががっかりしてしまう。

とあるプロジェクトが一段落したある日、チェーン店のフグ料理屋を予約した。相手はデンマーク人で魚料理は好きだと言っていたがフグは食べた頃がないらしい。夕方になるとチームの若い男の子が「フグは好きか?」と聞くと「食べたことがないからわからない」という。その男の子は意地悪して「フグはポイズンフィッシュ(毒魚)だ。死ぬかもしれないがサムライは勇気を出して食べるものだ」と言ったら興味津々でついてきた。その晩、彼らはてっちりやフグの唐揚げをバクバクと食べながら「今まで食べた料理の中で一番美味しい」と言っていた。毒のことは気にもしていないようだった。もしかしたら欧米人はフグの毒を食べても死なないのかもしれないと思った。

しかし来日している間、それ以外特に食事のことが話題になったことはない。食べることにはあまり興味がないのかもしれない。

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