丸投げ体質

マイナンバーカードのIDは住民基本台帳と紐づいていないと言う話を聞いたのは昨日のことだ。呆れた。開いた口が塞がらないとはまさにこのことだ。何のためにマイナンバー”カード”なるものを作ったのか訳がわからない。マイナンバー”カード”にはマイナンバーは書かれてあるが中のICチップにはマイナンバーは入っていないというのだ。個人情報保護のためにマイナンバーの目的外利用の禁止という法律があるからだという。

厚生年金や国民年金のシステムのプライマリ・キー(データを一意に識別するための表札)に名前を使っていたと聞いた時と同じくらい呆れた。日本中探せば同姓同名などいくらでもいる。その人たちをどう識別するつもりだったのだろう。データベースの初歩の初歩だ。

何もわからない人間がシステムを設計段階から丸投げするからそう言うことになる。作らされる方はその目的すら伝えられずに「いついつまでに〇〇億円で作れ」とだけ言われて「えっ?何を???」ということになる。よくある話だ。

もちろんそんな話は官公庁だけではない。大きな会社も小さな会社もリーダーが目的や意味がわからないまま聞きかじりで走り始めると必ずそうなる。でもリーダーに目的や意味を問いただすと「お前はつべこべ言わずに黙って手を動かせばいいんだ」と言われる。給料を貰っている手前もあって言われた方は訳も分からないままどこかに向かってがむしゃらに走り出す。挙げ句の果てに煮ても焼いても食えないトンチンカンなものが出来上がる。そしてその責任だけが現場に押し付けられる。

今回の給付金のオンライン申請には手続き上、マイナンバー”カード”が必要でカードリーダーやスマホでICチップの内容を読み取っている。役所ではオンライン申請されてきた申請書と住民基本台帳を目検で突合しているのだという。肝心のマイナンバーが申請データに書かれていないからだ。非効率の極みである。時間がかかって仕方がなくなるのは最初から目に見えている。

せめて申請データに”マイナンバー”が書かれてあればシステム的に住民基本台帳と付き合わせることは可能だったし、そこで申請データに書かれている内容と住民基本台帳に差があれば機械的にエラーとしてはじくことも可能だ。それなのにオンライン申請にはマイナンバーを入力する欄がない。

ボクはマイナンバーカードのICチップを読ませているのだから当然そこで”マイナンバー”も読み取っているのだと思っていたが、マイナンバー”カード”のICチップには肝心のマイナンバーの情報が入っていないというのだ。もちろんICチップには固有のIDが書き込まれている。しかしこのIDと住民基本台帳は紐づいていない。だから役所では申請データの住所と氏名を見て人海戦術で住民基本台帳と突合している。気が遠くなるような話である。ボクならやれと言われても断る。途方もなく時間がかかる訳だ。

マイナンバーを入力しないのなら何のためにオンライン申請をしているのかわからない。マイナンバー”カード”など使わずマイナンバーを入力する欄とつけるだけで話は簡単に終わり効率的に受け付けられたのだ。端的に言えば、

・マイナンバー
・住所・氏名と生年月日、世帯主との関係
・本人名義の振込口座

さえわかればいいのだから、今回のオンライン申請にマイナンバーカードなど最初から必要なかった。

マイナンバーとマイナンバーカードのIDを紐づけることはどうやら法律的にも(マイナンバーの目的外使用)問題があるらしい。それでも自民党主導でわざわざ作ったマイナンバー”カード”に意味を持たせようとしてわざわざ使わせることにしたのだろう。いかにも自民党や言いなりになっている官僚がやりそうなことである。

こんなICチップ付きのカードなど必要ない。それでも自分たちの失策を隠すために何とか使わせようとして今度は健康保険証として使えるようにするらしいが、おそらくここで集めた情報と医療費の控除が確定申告に結びつくことはないのではないかと思っている。カードが無用の長物だと言われないように何とかカードを使わせているだけなのだ。いつでもリーダーたちは責任を取らない。

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