流行語大賞は?

今年は2月、3月からコロナ騒ぎに乗じて小池百合ちゃんがダンミツ、もとい「三密」だの「ソーシャルディスタンス」だの「STAY HOME」だの「東京アラート」だの言い出し、天下の安倍首相まで素敵なマスクを「全世帯に配れ」などと言い出し「アベノマスク」なるとても常人には思いつかないような施策が飛び出したりして、話題に事欠かない前半戦になった。今年の流行語大賞は過去にない盛り上がりになるかもしれない。今年を表す漢字には「疫」がノミネートされるかもしれない。

そのお陰なのかどうかはわからないが、欧米諸国に比べて日本での感染症の広がりは今のところ小規模に収まっていると言ってもいい。そして感染の広がりとは別に、多くの日本人が以前に比べて一部を除いてほんの少し寛容になっているような気がする。もちろん誹謗中傷をしたり、うさを晴らすためになりふり構わず苦情を持ち込んだり、大声で怒鳴ったりする人がいなくなったわけではない。

それでも人と人との物理的な距離が多少なりとも大きくなったことで、小さなことでイライラする人は減ったような気がする。例えば譲り合いの心のようなものだ。以前ならスーパーのレジの行列に割り込んでくるような人もいたが、今では間隔をあけた行列になって物理的にも割り込みが簡単になったにも関わらず、非常識な割り込みをする人が少なくなった(ような気がする)。

もしかしたら人や動物が自分の周りに無意識に持っているという”なわばり”のようなものが「ソーシャルディスタンス」のおかげで侵略されることが少なくなったからなのかもしれない。人も所詮は動物なので自分の縄張りの中に知らない他人が踏み込んでくることを気持ち良くは思わない。通常は最低でも半径1mくらいの範囲内に他人が近づくと警戒モードになる。

しかし今までの日本では通勤ラッシュの電車内や地下街、居酒屋などではもっと近い距離に置かれることが自然だった。それがここにきて急に「人との距離は2m以上取りましょう」と言われて、今まで不快に思っていた緊張から解き放たれたことで精神的なゆとりを持てる人が増えたのではないかと思う。

今まで密集しすぎてイライラし、つい戦闘モードで腹をたて怒鳴っていた人も、他人とある程度の距離を保つことでようやく人間らしい精神状態というものを保てるようになってきたのではないだろうか。

しかし一方で医療従事者やドラッグストアの店員に向かって罵詈雑言を吐くような人たちもいるらしい。でもそのような人はすでに心が病んでしまっているのだろう。少しくらい心が解き放たれたところで回復できないほどに心が侵されてしまっているに違いない。そのような人はいつでもどこの世界でも一定数は残ってしまうのだから、仕方ないのだと諦めるしかない。

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