賞味期限

先日テレビを見ていたら有名な俳優さんが「僕は賞味期限を1日でも過ぎたものは怖くて捨てます」と言っていた。それを聞いてこの人は何も考えていない人なのだなと思った。あなたは賞味期限をどれくらい重要に思っているだろうか。賞味期限の日までは完全に安心できるのに1日過ぎたらその場で痛んで食べられなくなるという事はまず考えられない。時計の針が23:59 59″から0:00になる瞬間に腐って食べられなくなるとでも思っているのだろうか。今まで好きな俳優さんだったのにその人の浅はかさを見たような気がして軽く失望した。

そもそも賞味期限は誰かが決めたものである。必ずしも正しいものではない。腐るときは賞味期限内でも腐るしその逆も然りだ。それでもどこかの権威に「まだ大丈夫ですよ」と太鼓判を押されると自分では何も考えることなく服従する人がいる。賞味期限はその一つだ。

賞味期限は時間が経って食べ物が痛んで細菌が繁殖し、腐ってしまう期限を大まかに示しているに過ぎない。そもそもその目的は不用意に腐ったものを食べてお腹を壊さないようにする事である。極端なことを言えばお腹を壊さなければ賞味期限など関係ない。缶詰にも賞味期限が表示されているが経験上それを何年も過ぎたものを食べてもボクはお腹を壊したことはない。もちろん他の人に推奨することではないがボクにとっては食べられるものを捨ててしまうことの方に罪悪感を感じる。

それに生鮮野菜や鮮魚には賞味期限など表示されていない。生魚や生肉は温かいところに置いておけば数時間で腐ってしまうが冷凍庫で保管すれば数週間はもつ時もある。我が家では生肉は月に1度だけまとめて買い出しに行く。家に帰ったらその日に食べる分を残してあとは冷凍してしまう。その肉はその後1〜2ヶ月かけて消費する。お腹を壊したことはない。ただの経験則だが今までは大丈夫だった。

もちろん調理する前に臭いを嗅いだり色を見て明らかに腐ってしまっていれば食べることはないが、そんなことがなければ普通に調理して食べる。もちろんそれを生のまま食べることはしない。最低限の加熱調理はする。しかしその前に菌が繁殖して食べ物の中に何らかの毒素が出てしまっていたら加熱したところで食中毒は必至だ。だから色やニオイには敏感になる。

かつて電気冷蔵庫のなかった時代には食べ物の劣化には相当に気を使っていたらしい。基本的には買ってきた魚や肉はその日のうちに、数時間のうちに調理して食べてしまったわけだし野菜も物によって違いはあるものの1〜2日のうちには食べてしまわないと腐って溶けてくる。特に春から夏場にかけてはほとんどのもので足が早い。ボクも学生だった頃には冷蔵庫で何度も野菜を溶かしてしまったことがある。特に葉物野菜とニンジンには注意が必要だ。

一方でその俳優さんと一緒に出演していた女優さんは「私はちょっと臭いを嗅いだりして平気そうなら全部食べます」と言っていた。「それでもおかしくなっていれば口に入れた瞬間にわかるじゃないですか」と言う。生き物の自己防衛反応とはそういうものだと思う。誰かに「大丈夫です」と言われて疑うことなく食べてしまうようでは少なくとも自分の命を守る力さえなくしていると思うのだ。

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