金閣、銀閣、通天閣

「新型コロナウイルスは網膜だか角膜だかからも感染るらしいですからねぇ」とテレビのワイドショーでキャスターが言っていた。真偽のほどはわからないが目は粘膜だから感染っても不思議ではない。いやそんな話をしようと思ったのではない。この人はいい歳をして目の構造の常識すらわかっていないのかと呆れたのである。

ご存知のように角膜はカメラで言うところのレンズの役割を果たすもので目の表面のある。だが網膜は目の一番奥にあって角膜を通ってきた光が結像しそれを電気信号に換えて脳に送る部位だ。病気で言えば白内障が起きるのが角膜で網膜剥離が起きるのが網膜である。網膜は目の奥にあるのでウイルスに直接触れることは通常ない。

ワイドショーなんて所詮その程度の番組なので不思議でもなんでもないのだが、いい歳をした大人が角膜も網膜もいっしょくたにしていたことには失笑を禁じ得なかったのだ。「アホか!」、いや「あなたはバカですか?」という話だ。

これも別のテレビの娯楽番組での話だが、大阪の通天閣の会長さんが出てきて話の始めにいきなり「金閣、銀閣、通天閣いいましてな…」と話し始めたのは大阪人なりのユーモアで語呂合わせをしただけのことで通天閣が京都の金閣や銀閣と同じ土俵で勝負しているわけではないことを十二分にわかった上でボケをかましたのだと思う。これはセンスのいいオヤジジョークだ。

しかしワイドショーらしくもなく真面目風な話題にしようとして「角膜」やら「網膜」という単語を出したばかりに自分のオツムのできの悪さまで披瀝してしまったのは相当にカッコが悪い。ワイドショーの司会などやっているのだからもうプライドなどないのかもしれないが、さらに男を下げたと言われても仕方がないだろう。一度通天閣の会長さんに弟子入りしたほうがいいのではないだろうか。もっとも会長が受けてくれればの話だが。

コメントを残す

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください