異なる能力

様々な仕事があるが人それぞれに違った能力を発揮して日々の業務をこなしている。いわゆるホワイトカラーの仕事もあればブルーカラーの仕事もあるが、その中でも仕事は一種類ではない。新しいものを考え出す仕事があれば後輩や新人を教育して育てていく仕事もある。営業だって新しい得意先を開拓することもあるし従来の顧客によりたくさん継続的に買ってもらうための営業もある。どんな仕事だって一筋縄ではない。

中でも、できなかったことを新たにできるようにする能力と、既にできていることをより良く早くこなすようにする能力は別の能力なような気がする。できなかったことをできるようにするにはゆっくりでもいいが試行錯誤しながらトライ&エラーを繰り返してできるようになったかどうかを試す必要があるが、同じことをより早くこなすためには単位時間あたりの作業量を測りながらどれだけ無駄を省いて効率的に作業できるかを考えて実現する能力が問われる。

どちらも大切な能力だが第二次産業の現場などでは後者の能力ばかりが求められることが多く、今のやり方でできないことを無理してやり方を変えることで飛躍的に効率を上げることを求められることは少ない。なぜならそれは実現する可能性が読みにくいからだ。何かのひらめきで一気に解決することもあるがいくらやっても一向に成果が出ないかもしれない。一般的に社長はそういうリスクが嫌いだ。

効率化の追求は一定の時間が経てばそれなりの成果が目に見えることが多い。進捗が見えやすいから努力の跡がわかりやすい。それに対して最終的な結果が出るまで成果が見えない仕事は評価されにくい。パソコンにソフトウェアをインストールしようとするとその進捗状況がわかるようにプログレスバーが表示されることがある。「65%完了済み」のようなアナウンスと棒グラフであとどれくらい残っているかがわかる。ボクも昔、プログラム開発をしていた頃には長時間かかる処理プログラムを書くときには進捗状況がわかるような仕組みを組み込んだものだ。

いつ終わるともわからない仕事を待つのははっきり言って苦痛だ。同じ時間でも今どれくらい作業が進んでいてあとどれくらいで終わるのかがわかっているなら我慢もしやすい。しかし中には全く進捗していないように見えるものの頭の中などの外から見えないところでは知識や情報、経験値が体系化はされていなくとも積み上がっていることは多い。それが見えにくいからといってやることを拒んだり他人のやっていることを非難することは全くもってよろしくない。

これらは車の両輪のようにお互いが作用しあって大きな成果を生み出すのだ。社長はどうしても目の前にある見えやすい結果ばかりに注目する傾向がある。しかし右肩上がりで徐々に成果の見えやすい仕事があれば、初めてからしばらくは全く鳴かず飛ばずだったものがある時一気に花開くこともある。経営者にはそういった様々な成果の出方をバランスよく見渡して差配する能力が求められている。

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