どうして電信柱をなくさないのか

昨年の大阪や、先の台風で大きな被害と長期間の大規模停電を招いた千葉県を見ても分かるように、これからの日本は未曽有の台風をはじめとした異常気象による被害を日常的に受けることはほぼ間違いない。そしてこれらは地球温暖化を一因とした気候変動による異常気象にあることはほぼ間違いないと言われている。しかし地球規模での温暖化対策は各国の利害もあってなかなか一枚岩になっていない。海洋プラスチックの問題もそうだが改善しなければ取り返しのつかないことになるとわかっていても利便性だけを見て対策しようとしない人が多いのはどういうことだろうか?

先日、東京湾を直撃した台風15号では千葉県を中心に家屋の被害はもとより電力供給に甚大なダメージを与えた。そしてそのほとんどは街中の電信柱が倒れたり倒木が電線に与えた被害である。電信柱を使って空中に電線を這わせている電力線の被害は重大なライフラインの欠損を意味する。

電気がなければ水道も出ない。家によってはガスも使えない。テレビもラジオも電話もインターネットも使えなくなり情報を得る手段がなくなる。病院などの医療機関ではすぐに生命の危険が及び熱中症などによる高齢者の死亡も相次いだ。冷蔵庫が使えなければ食品の保存もできないし農林水産業ではハウスの温度管理、酪農では牛舎・豚舎・鶏舎の温度管理も搾乳にも影響が出ているという。その上、収穫した農産物や水揚げされた水産物を出荷することすらできない。今の日本の生活は電気が普通に使えることが大前提になっている。

以前からここでも何度も言っているように政府や電力会社は送電線の地中化をもっと推進すべきだと思っている。こんなわかりきったことをなぜ進めないのだろう。もちろんお金がかかることはわかっているが、ひとたび被害を受けた時の被害額を考えれば”損して得取れ”だ。これは最重要インフラに対する投資でもある。電柱を作っている一部の企業には痛手だろうが国民生活には代えられない。

古い町では電線を埋めるために工事が必要になるが、新しく造成する住宅地や工業団地ですら新しく電信柱を立てて電線を張る。こんなことは国や自治体の都市計画の中で最初に決めておけば済むことである。目の前だけをみれば電柱のほうが安上がりなのだろうがひとたび被害が出れば甚大な被害と莫大な損害と費用が掛かる。何か大きな利権があるのではないだろうか。

目先のことばかり考えていては日本に未来はない。こういうことこそ天下国家を考えて政治家が先陣を切って改革すべきではないだろうか。

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